毎年「2億人超」が感染──。新型コロナだけではない「ウイルスの脅威」
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
世界マラリアデー
2019年末、中国ではじめて発生が確認されたCOVID-19──新型コロナウイルス感染症。
その後の世界や人々の生活を一変させるに至ったこの病原菌による人的被害(※)は、「WHO(世界保健機関)」の発表によると、全世界の累積感染者数は4億3389万5905人、死者599万3901人にも及び、現在も収束したとは言い難い状況が続いています。
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人類はこれまでにもさまざまなウイルスや感染症と闘い続けてきました。
そのなかのひとつが、「HIV/エイズ(後天性免疫不全症候群)」「結核」と並んで“三大感染症”に数えられる「マラリア」です。
マラリア原虫という寄生虫によって引き起こされる感染症・マラリア。人は原虫を保持した雌のハマダラカに刺されることで、ウイルスが体内に入り込んで感染症を発症します。
WHOによると、2020年の1年間でマラリアに罹患した人の数は確認できているだけで世界で2億4100万人にものぼるとされ、死者は推定で62万7000人。その感染のペースと規模は、新型コロナウイルスよりも早く大きいといえるのです。
医療の進歩により、現在では予防の手段も治療方法も確立されているマラリア。ですが、なぜ完全に封じ込めることができないのでしょうか?
先に挙げた感染者や死者の90%以上は、コンゴやナイジェリア、ウガンダ、モザンビークなどのアフリカの国々で占められており、データを見る限り、これはすなわち、検疫や医療インフラが行き届いていない地域とほぼ合致するのです。
「人や国の不平等をなくそう」
「すべての人に健康と福祉を」
これらは、2015年9月に掲げられた、世界が一丸となって2030年までに達成すべき「SDGs」に設定された項目です。
2030年まで、あと8年。多くの人の命と生活が保障される社会が、一日も早く実現することを祈って──。
※2022年3月6日時点での確認できているデータ。