アルコール77度「高濃度スピリッツ」販売開始へ。名門酒蔵の「新型コロナ対策」
高知県安芸市の「菊水酒造」より、アルコール度数77度の高濃度スピリッツ「アルコール77」が4月10日より販売開始となった。
77度といえば、ウォッカやテキーラなどをはるかに超える高濃度。消毒用アルコールと同等のアルコール分を含んでいるそうだ。原材料は醸造アルコールと香料のみ。飲む目的ではなく「消毒用」ということは自明の理。
新型コロナウイルス感染防止対策で、手指消毒用エタノールの供給が不足しているなか、高まる高濃度アルコール需要に対応するための策として、「若鶴酒造」(富山県)の「砺波野スピリッツ77」や「明利酒造」(茨城県)の「メイリの65」など、各酒造メーカーが高濃度アルコール商品の製造・販売に動き出した。
厚生労働省から各都道府県への“お達し”があったのが先月末。以下、一部を抜粋してみよう。
「やむを得ない場合に限り、高濃度エタノール製品を手指消毒用エタノールの代替として用いることは差し支えない」
出典:新型コロナウイルス感染症の発生に伴う高濃度エタノール製品の使用について/厚生労働省医政局経済課
医薬部外品にあたる「消毒用アルコール」として販売するには手続きに時間がかかるが、これなら製造後ただちに出荷でき、スーパーやコンビニでも販売が可能となる。
最後に、もちろん飲めないわけではない。が、飲用に適する濃度に十分希釈して!
Top image: © 菊水酒造株式会社