サウナで「ととのう」とは?効果や医学的に正しい入り方まで解説します

一時のブームではなく、ライフスタイルとして定着しつつあるサウナ。最近では起業家やアスリート、若い女性でサウナにハマる人が続出。家庭用サウナやサウナテントも持つ人も増えてきています。

今回はそんな老若男女を虜にするサウナの歴史や種類、効果、入り方、さらには「ととのう」という感覚の正体までを、医師でありサウナーでもある加藤容崇先生に聞いた医学的視点を交えながら網羅的に解説。

いつかサウナが再開したときに参考なればと思います。

サウナとは?発祥の地はフィンランド

サウナの発祥の地はフィンランド
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サウナ(Sauna)とはフィンランドに伝わる熱気浴のこと。日本サウナ・スパ協会によると、サウナ発祥の地フィンランドでは、510万人の人口に対して160万個のサウナ(約3人に1個の割合)があり、少なくとも400万人のフィンランド人が週に一度はサウナに入るといわれているそうです。フィンランド人にとって、サウナはそれほど日常に溶け込んだものというわけですね。

同協会によると、サウナが日本に伝わったのは1963年頃で、今日ではサウナ愛好家(サウナー)は1000万人以上といわれています。健康促進、美容のためにサウナに通う人ももちろん多いですが、最近では、「ととのう」ためにサウナに通う人が増加。

この、ととのうとはどういった感覚なのでしょうか。

サウナの「ととのう」とは?

サウナのととのうってどんな感覚?
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「ととのう」ってどういう状態?

最近よく耳にする「ととのう(整う)」という言葉。正直どういう感覚なのかいまいちわからないという人も多いのではないでしょうか。

そこで、サウナーで医師の加藤先生に「ととのうの正体」を聞いてみました。

「端的にいうと、普通は切り替わるはずの交感神経と副交感神経が共存し、“変な感覚”を覚える。これこそがととのうの正体です。この“変な感覚”の感じ方や表現方法が人によって異なるため、謎めいた存在になってしまっているのでしょう。認識が違うだけで、基本的には同じ現象を指しています」

ととのった時の脳は「瞑想状態」に似ていて、ものすごくリラックスした状態になるそうです。感覚が鋭くなり、脳がスッキリする、それこそがととのった時のサイン。

サウナで「ととのう」ための方法

整う(ととのう)ための方法
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加藤医師によると、医学的にみれば「ととのいタイム」は2分。だからこそ、水風呂から休憩スペースまでの動線がポイントなんだそう。

さらに、ととのうためには、精神面も重要。自分の世界にいかに入れるか、イライラせずに過ごせるか。自分も周りも気持ちよくサウナを利用できるよう、『サテラシー(サウナのリテラシー)』を高める努力も必要だそうです。

加藤医師に聞いたととのうためのポイントはこちら。

・水風呂を出てから2分以内に横になる(座る)
・TVはないほうがベター。とにかく“内なる自分”に集中する

・炭酸泉や炭酸水、ミント系の香りなど、“その他の要素”で補完する

【参考記事】ととのうについては、以下の記事で詳しく解説しています。

サウナの種類とサウナー用語

サウナの種類とサウナー用語
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一口にサウナといっても、ドライサウナやスチームサウナ、ミストサウナ、遠赤外線サウナなど種類はさまざま。

日本で一般的なサウナといえば、高温低湿な「ドライサウナ」ですが、フィンランドでは家庭用の「テントサウナ」の方が主流といわれています。

フィンランドでは主流の「テントサウナ」とは?

アウトドアブームと相まって日本でも見かけることが多くなった「テントサウナ」。湖畔や河原はもちろん、自宅やビルの屋上など好きな場所で、自由にサウナを楽しむことができる点が魅力です。

テントサウナとは、文字通りサウナをテントにしたもの。テント内に煙突付きの薪ストーブがあり、その上にサウナストーンを置いて薪を焚き、温度を上げることで熱々の空間を生み出す。

参考文献:『サウナー・ブック』/松尾大著書

知っておくと役立つ「サウナー用語」
ロウリュとアウフグースの違いとは?

ロウリュとアウフグースの違い
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サウナについて調べているとかなりの頻度で出くわすのが「ロウリュ」「アウフグース」というワード。それぞれどのような意味があるのでしょうか?

ロウリュとは、フィンランドの文化で、熱したサウナストーンにヒシャクやヴィヒタ(白樺の小枝を束ねたもの)で水やアロマ水をかけて熱い蒸気を発生させる行為のこと。一方、アウフグースはドイツの文化で、ロウリュで発生させた蒸気をタオルやうちわで扇ぐ行為のこと。施設によってはアウフグースを熱波と表現していることもあります。

このふたつは同義として語られることが多いのですが、じつは発祥の地も意味も異なります。

サウナの効果

そんなサウナにはどのような効果があるのでしょうか?先ほどから何度も登場していただいている加藤医師に聞いてみたところ、サウナには以下のような効果が期待できるそうです。

・集中力・発想力が高まる
・肩こり・腰痛が癒える
・脳の疲れが取れ、睡眠の質が高まる
・呼吸器系疾患・認知症・うつ病の予防効果
・美肌になる
・ダイエット効果

【参考記事】それぞれの効果については、以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

サウナは痩せるって本当?ダイエット効果について

サウナには痩せる効果があるのか、気になりますよね。加藤医師にサウナのダイエット効果について聞いてみました。

「長い目で見れば、ダイエット効果は十分にあると思います。ただし、サウナ直後のカロリー摂取に気をつければ。

サウナに入って休憩すると、甲状腺ホルモンの分泌量が増えて代謝が上がる。このことはすでに論文で発表されています。代謝が上がれば脂肪は燃焼しやすくなります。加えて、サウナ後は睡眠の質も上がるので日中の活動性、エネルギー消費も上がるでしょう。

ただし、サウナ後は代謝が上がる一方、副交感神経が優位になる。ごはんがとにかく美味しく感じるんですよ。しかも消化・吸収の機能が非常に高まっていて、どんどん自分の肉にしてしまう。だから、痩せるかどうかは直後の食事次第

サウナ後の食事に気をつければ、ダイエット効果は期待できるということですね。

【参考記事】サウナのダイエット効果については以下の記事で詳しく解説しています。

サウナの正しい入り方

サウナの正しい入り方
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ここまでサウナの種類や効果について解説してきましたが、サウナの恩恵を余すことなく享受するためには、入り方も重要。

サウナの基本の入り方は「サウナ、水風呂、休憩(外気浴)の1セットを3〜4セット繰り返す」ですが、医学的に正しい入り方はあるのでしょうか?

ということで、加藤医師に「サウナの医学的に正しい入り方」についてポイントを聞いてみました。

・サウナの最適温度は80〜85度
・サウナの室内では足をできるだけ高い位置に
・サウナ室に入る時間は10〜12分じゃない(心拍数を指標に!小走りしたときの脈拍数になったら出るがベスト)
・夜のサウナ室は暗い方がベター
・水風呂の最低温度は16〜17℃
・水風呂がぬるい時の対処法は炭酸水を飲む
・理想的な水風呂は浮遊浴
・水風呂から休憩までは2分以内がベスト
・こまめな水分補給(でも飲み過ぎ注意)
・高血圧、子ども、妊娠中に該当する人はサウナを避ける

【参考記事】それぞれの医学的根拠や詳細は、以下の記事で解説しています。

まとめ

サウナにはさまざまな効果やメリットがあります。まだサウナで“ととのう”感覚を味わったことがない人は、これを機にサウナの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?

TABI LABOでは、「自宅でととのう方法」も紹介しています。サウナ自粛中の方はぜひ参考にしてみてください。

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