深くととのうにはワケがある。サウナの新常識「ととのう2.0」とは?
ここ数年で、爆発的なブームとなっているサウナ。おしゃれな施設も増え、都会に暮らす人々のひとつのリフレッシュ方法として、すっかり定着した感がある。
けれど、そのいっぽうで、サウナ施設での事故件数増加も深刻な問題に。公益社団法人「日本サウナ・スパ協会(以下、サウナ協会)」によると、その多くが急激な温度変化や発汗による「立ちくらみ」による転倒や体調不良だという。
サウナの新常識
「ととのう2.0」とは?
このような背景を受け、サウナ協会は、サウナをより安全に、そして質の高い体験にするための新たな行動指針として「ととのう2.0」を提唱。これは従来の「サウナ→水風呂→外気浴(休憩)」という流れに、「水分補給」を加えた4ステップのルーティンだ。

「深くととのう」体感のカギは水分補給?
サウナ協会の調査によると、サウナ愛好家の約8割が、サウナに入る前に水分補給をすることで「深くととのう」と感じているという。サウナに入る前後の水分補給は、新しいサウナ習慣として、はたして定着するだろうか。
また、「深くととのう」と感じている人の多くは、具体的に以下のような効果を感じているという。
- より多くの汗をかくことができる
- 体への負担を軽減し、サウナを楽しめる
- サラサラの汗をかける
これらの声からも、水分補給は安全性を高めるだけでなく、サウナ体験の質を向上させる上で重要な要素といえる。
サウナファンの声として以下のような感想を添える協会。たしかに、説得力がある。
「サウナに入る前にも水分補給を行い、汗として出し、新しい水分を入れ、再び汗として出す、という“水分の入れ替え”を繰り返すことで体内の水分もリフレッシュされ、サウナの質が上がると感じる」
一回のサウナ浴で出る汗の量は約300~400mlといわれているが、一度に摂取できる水分量は200ml程度。そのため、サウナを楽しむ際は、前後にこまめな水分補給を心がけることが重要となる。


サウナと水分補給で
心も体もリフレッシュ
近年、リフレッシュ効果だけでなく、健康増進や美容効果も期待できるとして、幅広い世代から注目されているサウナ。しかし、安全面への意識がおろそかになってしまっては、逆効果になってしまう可能性もある。
「ととのう2.0」は、サウナブームの過熱によって見過ごされがちな、安全面への意識を高めるとともに、サウナ体験をより充実させるための新しい習慣となりそうだ。