浮世絵と猫で江戸にタイムスリップ。大人の塗り絵④『国芳ぬりえワンダーランド』

雨が降っていたり、暑さがしんどかったり、理由はいろいろだけど、出かけるのは億劫だなぁ〜。なーんて休日は、「大人の塗り絵」がおすすめ。

地味な遊びだな〜と思いきや、大人の塗り絵には、子どもたちが楽しむ塗り絵よりも「下絵」が複雑で繊細なものが多く、テーマも「建築」や「浮世絵」、「ホラー」など大人がより楽しめるラインナップが揃っているのだ。

しかも、ストレス解消になったり、自律神経が整ったりと、ただ暇つぶしになるだけじゃなくて、心と体にいい効果をもたらしてくれるんだと聞けば、試さないわけにはいかない。

そんなワケで今回も、おすすめの大人の塗り絵をご紹介。

四冊目のテーマは、「浮世絵」。

なんでこんなに
「猫」が出てくるんだ?

©iStock.com/Anna Erastova, 2020 NEW STANDARD

歌川国芳といえば、江戸時代後半に活躍した浮世絵師。そんな彼の作品が詰まった一冊なのだから、当然浮世絵好きの人におすすめ……と言いたいところだが、じつは「猫好き」の人にはもっとおすすめしたい。

国芳は、無類の猫好きだったのだ。たくさんの猫と暮らし、懐に子猫を入れながら絵を書いていたという話もあって、本を開くまでわからなかったのだが、作品の中にも猫がそこかしこに登場する。東海道五十三次の宿場町でさえ、猫の姿で表現してしまう。

もちろん他にも妖怪や歴史物、謎かけ遊びのような不思議な絵など、浮世絵の常識をひっくり返すような作品ばかりで、眺めているだけでも楽しい。

実際塗ってみると、浮世絵は想像以上に塗りやすいなぁ!と感動する。

木版画の技法上、限られた線と色でさまざまな表現が工夫されている浮世絵は、じつは塗り絵のモチーフにはぴったりなのだとか。

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『国芳ぬりえワンダーランド』(小学館)
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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。