世界で1頭の「白いキリン」に「GPS」を搭載したワケとは?
ケニアの自然保護団体「The Hirola Conservation Foundation」が、世界に1頭のみとみられる白いキリンにGPS追跡機器を取り付けることに成功した。
なぜ野生のキリンにGPSを取り付けたか──。
それは密猟者から守るためで、職員はリアルタイムでこの白いキリンの動向を追跡できるように。
白いキリンは、メラニン色素が生成されない先天性白皮症(アルビノ)とは異なり、皮膚の細胞に色素がない希少な種。
2016年にタンザニアで初めて確認され、2017年にケニアの保護区で撮影されて以来、世界中で話題となっていた。これまでに3頭が確認されていたが、うち生後7カ月の子どもとその母親の2頭は今年3月に密猟者に殺されてしまった。
「アフリカ野生生物財団」によると、食肉や皮を目的とした密猟によって過去30年間で生息していたキリンの40%が殺されてしまったという。
絶滅危惧種にも指定されているキリン。テクノロジーを駆使することで、動物と人間が共存できる未来を描けるようになるのかもしれない。
© Ishaqibini Hirola Community Conservancy 2020
Top image: © Ishaqibini Hirola Community Conservancy 2020