「HONDA」発のスタートアップが、足への振動で知らせるシューズイン型ナビを開発
「本田技研工業株式会社(以下、HONDA)」の新事業創出プログラム「IGNITION(イグニッション)」発のスタートアップ第1号として「株式会社 Ashirase(あしらせ)」が今月設立された。
同社は、視覚障がい者向けの歩行をサポートするシューズイン型のナビゲーションシステム「あしらせ」を開発し、2022年度中の発売を目指している。
発表された「あしらせ」は、シューズにモーションセンサー付き振動デバイスを搭載し、スマートフォンのアプリとで構成される歩行支援ナビ。
アプリで移動先の設定を行うと、直進時は足の前方の振動子が振動、右左折地点が近づくと、右側あるいは左側の振動子が振動して知らせる仕組み。視覚障がいをもった方が、進行方向を直感的に理解できるようになる。
©株式会社 Ashirase
誘導するための情報は、衛星を介した測位システムの位置情報と、モーションセンサーから得られる足の動作データによって生成。シューズ装着型なので、杖を持つ手や周囲の音を聞く耳の邪魔にならないのが特徴だ。
本体は柔らかく、形状を保てる素材を採用し、靴の中に入れても違和感が少ない。装着したままの脱ぎ履きもできる想定だ。
日本の視覚障がいを持つ方は、2030年には200万人近くまで増加すると予測されており、より安全にルートを常に気にする必要のない、気持ちに余裕を持った歩行をサポートしていくという。
© 本田技研工業株式会社 (Honda) / YouTube
Top image: © 株式会社 Ashirase