なぜ……?メスのサメしかいない水槽で赤ちゃん誕生
摩訶不思議とは、まさにこのこと。
イタリア・サルディーニャ島のカーラ・ゴノネ水族館で、メスだけが生活するサメの水槽で赤ちゃんが誕生した。
同水族館によると、赤ちゃんはホシザメで10年前から生みの母であるサメともう1匹のメスのみが同じ水槽で生活していたが、オスザメはいなかったという。
いったい……ナゼ?
地元メディアの報道によると、今回の赤ちゃん誕生じつは、母親のクローンであるという見方があるようだ。科学者らの見解をまとめると、こう。
本来、受精によって子孫を残す生物が、交尾なしでメス単独で子どもを生むことが稀にあるという。これを「単為生殖」と呼ぶそうで、気候変動や乱獲などによりオスの数が激減したり、水族館のような飼育環境下において長期間オスとメスを隔離することにより、引き起こされることもあるらしい。
10年間、隔離された末の子孫繁栄のための苦肉の策……こう、考えられなくもないということか。
ただ、オスの染色体を持たずに生まれてくる子は、その分遺伝的多様性が不足し、病気にかかりやすく生存率も低いという。
同水族館は赤ちゃんザメにマルタ語で「希望」を意味する「イスペラ(Ispera)」と名前をつけた。
「New York Post」によると、カーラ・ゴノネの海洋生物学者らは、実際に単為生殖で生まれたものかを確認するため、イスペラ、母親それぞれのDNAサンプルを研究所へと送ったそうだが、遺伝的に単為生殖が証明されれば、ホシザメとしては初となる。
以下は、先月15日の時点でのイスペラの様子。健康状態は良好だという。
それにつけても……たぶん、こういうときに使うのが正解だと思うので、言わせてください。
マンマ・ミーア!
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