【素朴な疑問】宇宙にある「銀河の数」は?
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
天文学者・ハッブルが系外銀河を発見したとする論文を発表した日
ご存知の通り、地球は「太陽系」と呼ばれる、太陽を中心に周回する天体の集団(系)に属しています。
そして、その太陽系は「天の川銀河」というさらに大きな集合体のなかのひとつの小さな星団に過ぎません。円盤のようなフォルムをしたこの銀河には1000億を超える数の星が存在しており、端から端までの距離は、なんと10万光年以上。
“光年”といわれても実感が沸かないかもしれないので、それを一般的な単位である時速(km/h)に換算すると、ざっと約10億7900万km/h(※)。これならわかりやす......くはないか(笑)
冗談はさておき、この天の川銀河が“宇宙のすべて”でないことは、きっと多くの人が知っていることでしょう。天の川銀河は宇宙のごくごく一部であり、現在の研究では“宇宙の果て”は138億光年(以上)の彼方にあるとされています。
さて、今から98年前(1924年)の今日12月30日は、アメリカの天文学者であるエドウィン・パウエル・ハッブルが、天の川銀河の外側にも複数の銀河が存在していることを論文で発表した日です。
そんな系外銀河に関して、2016年10月、「アメリカ航空宇宙局(NASA)」が驚きの内容を発表しました。
1990年代以降、系外宇宙や宇宙空間の膨張を発見したハッブルの功績を讃えて名付けられた「ハッブル宇宙望遠鏡」(1990年4月打ち上げ)のデータなどから、観測可能な宇宙に存在する銀河の数は2000億とされてきました。
が、英「ノッティンガム大学」の研究チームが天文データと数式によるアプローチから、かつての定説とは異なる数値を発表したというのです。
宇宙に存在する(とされる)銀河の数、なんと......2兆個!
......どうです?そろそろその規模感の大きさに理解が追いついてこなくなったのでは?
さて、2022年、本当にいろいろなことがありました。日常が大きく変化し、戸惑い、悩んだことも少なくなかったのではないでしょうか?
そんなときは空を見上げて、その先に広がる無限の宇宙を想像してみてください。少しだけ気持ちが軽くはなりませんか?
間もなくやってくる2023年。拡がり続ける宇宙のように、みなさんが心おおらかに過ごせますように......。
※完全な真空中での速度