「性別に対する固定観念」によって未来の可能性が狭まってしまう?【調査結果】
ジェンダー・ステレオタイプ。これは、社会に浸透している性別に関する固定観念や思い込み、イメージを定義する言葉だ。
このたび、この言葉に関するある調査がおこなわれた。
それが、全国の現役高校生2000人を対象におこなわれた「性別にとらわれず自由に生きるために~日本の高校生のジェンダー・ステレオタイプ意識調査~ 」だ。
そもそも、男女のイメージにはどんなものがあるのか?
「女の子」「男の子」という言葉から思い浮かぶ言葉を尋ねた問いに対して、「女の子」には、かわいい、化粧・メイク、美しいなどの外見的なイメージが多く挙がったのに対し、「男の子」はかっこいい、筋肉、元気などの強さや活発さを表す言葉が多かった。
以下の図がそれをまとめたものだ。
「女の子」という言葉から連想するもの
「男の子」という言葉から連想するもの
こうしたジェンダー・ステレオタイプの印象では、ほかに「女の子だから家事をしなさい、おしとやかにしなさい」「男の子だから泣いてはダメ」などの抽象的なものから、「理系は男子、文系は女子」などの学業面についてなど、さまざまなものがある。
とくに、学校でこうした経験をした人の割合は10人中7人と非常に高く、教育現場でもまだまだジェンダー・ステレオタイプは強く残っているようだ。
一概にこれを悪いと決めつけることはできないが、世界的にそうした固定観念は徐々に薄れているし、それが弊害となってしまうことも。
この調査に回答した高校生たちも「ジェンダー・ステレオタイプは、自分の可能性を狭めていると感じるか」という問いに対して、じつに7割以上が「そう思う」もしくは「どちらかというとそう思う」と回答。
仕事にしても、こうした固定観念によって本来持っている能力を発揮する場を与えられない、なんてこともあるのかもしれない。
この調査結果をみるまでもない話ではあるが、あらためて「ジェンダー・ステレオタイプ」という言葉について考えてみる必要がありそうだ。