将来的に「ヴィーガン犬」が増えるかもしれない

愛犬にもヴィーガン食を——。

これが、新しいトレンドとなる日が来るかもしれない。

ウィンチェスター大学で動物福祉と倫理学を教えるAndrew Knight教授らによる、とある研究結果が学術誌「PLOS ONE」で紹介されている。

犬の健康のためにヴィーガン食を推奨する内容だ。

研究によれば、ドックフード中心の従来型の食生活を送っている犬よりも、生肉やヴィーガンの食事を摂取している犬の方がより健康的だということ。さらには、ヴィーガン食の方が肉中心の食事と比較した場合、健康増進につながるだけでなく、疾病のリスクも低いということが示唆されたようだ。

そもそも種としての犬たちは元来、生肉中心の生活を送ってきたはず。それがペットとして人間と生活を共にするうちに食習慣が変わってしまった、ということなのだろうか?

これまでの研究対象となった犬たちは、生肉を主食としている犬の方が、ヴィーガン食中心の犬と比べて若い個体が多かったことから「健康体に見えた」とも考えられるとAndrew教授。

そのうえで、計2536匹という、これまでに類を見ない大規模調査となった今研究では、客観的なデータに加え、飼い主が獣医に連れていく頻度や、獣医による健康状態の報告なども含め、さまざまな角度から分析を実施。

結果として、犬たちにとってもっとも健康的で危険性の少ない食事は、栄養学的にも健全なヴィーガン食であると結論づけた。

これ、人間と似たような感覚で考えてしまうと、肉<菜食が犬にも当てはまってしまう。ということなのかもしれない。

いっぽうで調査方法をアップデートし、さらなる研究を進める必要の声も上がっているようだ。

犬たちにとってもっとも理想的な食事はなんなのか? その答えは、きっと世界中の飼い主たちが待ち望んでいることだろう。

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