Z世代はゼッタイ解けない暗号「910964」

何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。

それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。

アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?

ポケベルのサービスが開始

あるITツール比較サイトが15歳〜29歳を対象に「ポケベル(ポケットベル)」の認知度を調査した結果、およそ7割が「知らない」「見たことない」と回答したそうです。

そりゃ、そうですよね。“平成の技術遺産”なんて言われかたもするようですが、現代のスマホに至るまでの移動通信サービスの黎明期を支えてきたのが、他でもないポケベルであります。

で、このポケベル。契約者数が1000万件を超えピークに達したのは1996年のことですが、じつはこれよりも30年ほど前、NTTの前身にあたる電電公社(日本電信電話公社)により、1968年7月1日に東京23区でのサービスが開始されました。

意外ですよね。そんな昔からあったなんて。

電波で小型受信機(通信機器)に合図を送るというだけの、ごくごく単純なシステム。ポケットのなかでベルが鳴る、が名前の由来かは定かではありませんが、ピピピっと受信機に合図が来たら、受け手は連絡先に電話するわけです。

今では考えられないくらいローテクで手間のかかるやりとりですが、ケータイのない時代のことですからね。これで十分にビジネスツールとして成立していたわけであります。

さて、爆発的普及を見せたのは、1985年の「通信自由化」を経てのこと。それまでは電話の着信ベルだけをモバイルにしたようなポケベルでしたが、プッシュホンから10文字程度の数字列を送ると、それをポケベルに表示できるようになったのです。

想像してみてください。

ケータイもスマホもない時代、ポケベルの登場によって外出先でも手軽に連絡が取り合えるようになった。そりゃもう、画期的でしたよ(はい、昭和生まれですが何か?)。

ただね、あくまでポケベルができることといえば受信のみ。それでも、電話番号だけでなく、この数字列を使ってのモバイルコミュニケーションが始まったわけですよ。

たとえば、「4649(ヨロシク)」「49106(至急TEL)」「8181(バイバイ)」とか、「428(渋谷)」「296(池袋)」「4580(横浜)」といった具合。

こんなの読めて当たり前の世界です。

ガンガン行きましょう!Z世代のみなさんもM世代も、久しぶりに数字解読したくなっちゃったX世代も、頭をやわらかくしてご一緒にドーゾ。

 

①「33414
②「724106
③「114106
④「910964
⑤「0-15
⑥「210 1442 14-7

 

ぱっと見、暗号みたいでさっぱりでしょ?でもね、そこがポケベル。相手の気持ちを解くにはちょっとばかりの想像力が必要。恋愛も同じですよね。

数字の羅列で想いを伝える。そんなポケベルでしたが、やがて携帯電話に次いでPHSが大普及。双方向で通話やメールができるという圧倒的利点に押され、いつしかポケベルは隅に追いやられるように。

そうして、2019年9月末、90年代に一世を風靡したポケベルはサービスを終了。半世紀にわたる歴史に幕を閉じました。「3470(さよなら)」。

 

さて、そろそろ解読できました?

正解はこちらでした〜。
 ↓↓↓

①「寂しいよ
②「なにしてる
③「愛してる
④「既読無視
⑤「ボーリングいこ
⑥「ずっと いっしょに いよーね

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。