空からマイクロプラスチック……?
雨と共に降り注ぐのは「新たな脅威」だった

早稲田大学の研究グループが、マイクロプラスチックが雲にも存在していることを発見。

これは最近の環境問題の中でも、特筆すべき事実の一つ。

普段は主に海洋や陸地に存在しているマイクロプラスチックが雲中で発見されたのは、雲の形成プロセスにおいて、空中中性子によってマイクロプラスチックが取り込まれれたことが原因だという。

「浮遊マイクロプラスチック(AMP)」とも呼ばれ、特に都市部や工業地域における高濃度のプラスチック汚染地域では、この現象がより顕著に見られたそうだ。

マイクロプラスチックが及ばす大気中での影響は多岐に渡るものの、それらが降水や雨とともに地表に降り注ぐ可能性は、特に恐ろしい脅威として挙げられる。

つまり、巡り巡って、私たちの日常の水源や食物にまでマイクロプラスチックが取り込まれる可能性が高まってしまうということ。これが続けば、私たちの健康や生態系に深刻な悪影響をもたらされることは想像に容易いだろう。

さらに、今回の発見はプラスチック問題へ新たな視点をもたらすとのこと。

従来、プラスチック問題は主に海洋汚染の一種として捉えられてきたが、今回の研究によって大気中のプラスチックも軽視できない存在となった。つまりは、私たちはプラスチックの使用と廃棄に関して、より一層の対策を講じる必要があるということ。

この発見は、私たちの生活環境が脅かされているという警鐘に等しい。

プラスチックは現時点でも多くの環境問題と深く結びついているため、使用を減らす努力を続けることがいっそう重要になる。また、政府や企業もサーキュラーエコノミーへの移行を進めるなど、より積極的な取り組みを行うことが求められるだろう。

TABI LABO編集部

海、陸に続いて空からも人間の生活を襲う脅威が。

プラ削減に向けた取り組みや規制はより強まることが予想されますが、環境問題の解決は地球上に住む誰もが「当事者」であることを忘れないで。

Top image: © iStock.com/Uladzimir Zuyeu
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