誕生から46億年。史上最高齢のアーティストが誕生
音楽業界に新たなスターが誕生した。
しかし、若手というわけではない。それは史上最高齢、46億歳のアーティスト。恒久の時を知る、そのアーティストの名は……
「NATURE」、つまり“自然”だった。
4月18日、MUSEUM FOR UNITED NATIONSが「Sounds Right Initiative」なるプロジェクトをローンチ。自然に著作権を付与し、アーティストとしてデビューさせたのだ。
かなり遅いデビューを飾ったNATUREだが、早速順調なスターダムを駆け上がっている。
Spotifyにアップされた「Feat. Nature Playlist」では、デビット・ボウイ、BTSのV、エリー・ゴールディングなど、名だたる人間のアーティストたちとコラボ。
マンスリーリスナー数は既に200万人を突破と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。
なぜ自然に「著作権」が?アーティストデビューの訳
波のさざなみや、木々のざわめき……。
自然は、私たちの音楽に多大なるインスピレーションを与えてきた。しかし、人間たちがその功績を語ることはほとんどなく、自然は感謝されるどころか、むしろ搾取され続ける身だった。
そこで生まれたのが、このプロジェクト。自然に著作権を与えることで、自然の音楽的貢献や価値を認めようという試みだ。
今後、自然界の音を使用した楽曲でNATUREをクレジットすると、著作料が発生する。集まった収益は、生物多様性の保全活動に寄付されるという。
私たちの自然、そして音楽が失われないように
WWFのレポートによると、野生生物の個体数は過去50年間で平均69%減少。少なくとも120万種の動植物が絶滅の危機に瀕していると推定されている。
自然の音は、既に消え始めているのだ。
「Sounds Right Initiative」は、2028年までに6億人以上のリスナーを獲得し、4,000万ドル以上の著作権収益を得ることを目指している。
自然の音が、私たちの音楽が、これ以上失われないように。“46億歳が奏でる音”に、耳を傾けてみてはいかがだろうか。
NATUREのアーティストページはこちらから。