なぜ?「よなよなエール」あえて“飲みづらい”グラスを開発

「よなよなエール」などのクラフトビールで有名なヤッホーブルーイングが、「ゆっくりビアグラス」という斬新なグラスを開発した。

コンセプトは“飲みづらいグラス”──。飲みやすい、ではなくて、飲みづらい、というのがオモシロイ。メーカーとしては少しでもたくさん飲んでもらったほうが収益にもつながるはずだが、ヤッホーブルーイングはいったい、なぜこんなグラスを開発したのか?

お酒をがぶ飲みする季節だからこそ
「ゆっくりと飲む」提案

©株式会社ヤッホーブルーイング

連日30度を超える暑さに見舞われ、いよいよ夏本番。となると、おいしくなるのがキンキンに冷えたビール。だが、ビールの飲みすぎで健康被害のリスクが高まってしまっては元も子もない。世間的な適正飲酒の関心の高まりもあり、お酒をゆっくりと飲むことを提案しようと「ゆっくりビアグラス」は開発されたわけだ。

©株式会社ヤッホーブルーイング

では、実際のところ本当にこのグラスは飲みづらいのか。 

安心?してほしい。16人が体験したところ、15人が「飲みづらい」と回答したそうだ。その秘密は持ち手となるくびれ部分。まるで砂時計から砂が落ちていくようにビールの流れる量を制限し、ゆっくりとお酒を楽しむことができる仕掛けだ。

もちろん、ただ飲酒スピードを落とすだけでなく、飲み口をワイングラスのように湾曲させることでビールの香りがより楽しめる工夫をし、350ml缶1本分をまるごと注げるように容量も設計された。試作を繰り返して実現した絶妙な飲みづらさと、ビールをおいしく飲むための粋な計らい。いいじゃない。

こだわりが詰まった「ゆっくりビアグラス」は、公式ビアレストラン「YONA YONA BEER WORKS 新虎通り店」と東京都中野区のビアバー「麦酒大学」で、期間限定で提供されている。

Top image: © 株式会社ヤッホーブルーイング
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