ビールを好む人と、ワインを好む人。より健康な生活を送っているのは、はたして……?

キンキンに冷えたビールや、芳醇な香りのワイン。お酒の好みは人それぞれだが、もしもお酒の選び方があなたの食生活を反映しているならば?

1,900人以上のアメリカ人を対象にした調査により、ワインを好む人は、ビールを愛飲する人に比べて健康的な食生活を送っている可能性があることが判明した……!

ビール党の平均点は49点
「健康的な食事指数」とは

米「Talker News」が今年11月に発表した調査結果によると、ビール愛飲家はワイン愛飲家に比べて、食生活の質が低いということが判明。

同調査では、アメリカの食事摂取ガイドラインに基づいた「健康的な食事指数」という指標を用いて、回答者の食生活を評価。100点満点中、80点以上が「適切」とされるのだが、アルコールを摂取するグループのなかでこの基準に達したグループはひとつもなかったという。

さらに衝撃的なのが、ビールのみを飲む人の平均点は、わずか49点だったという事実。ワインを愛飲する人たちの平均点は55点、蒸留酒や複数のお酒を楽しむ人たちは、ほぼ53点だったことと比較しても、その差は歴然だ。

虐げられるビール党……
大切なのは「食べ合わせ」?

同調査によると、ビール"のみ"を飲む人は男性や若年層、喫煙者、そして低所得者である可能性が高いという。さらに、1日の総カロリー摂取量がもっとも多く、身体活動レベルがもっとも低いという結果も出ている。

この結果から見えてくるのは、ビールは仕事帰りにコンビニで買った手軽な食事と一緒に、というように、食事の内容を深く考えずに選択されやすいお酒なのかもしれないということ。

いっぽう、ワインはどちらかと言えば休日のちょっと贅沢なディナーや、おしゃれなレストランで楽しむイメージ。自然と、野菜や魚介類など栄養バランスの取れた食事と一緒に楽しまれているのかもしれない。

肝臓からのSOSを見逃すな!
食生活とアルコールの関係

今回の調査結果を受け、研究を率いたMadeline Novack医師は「アルコールの過剰摂取は、米国における肝硬変の主な原因である。また、メタボリックシンドロームに関連した脂肪性肝疾患(MASLD)も急速に増加している」と警鐘を鳴らす。

同医師は、お酒と食事を一緒に楽しむ際の状況も食生活に影響を与えている可能性を指摘。「ビールは食物繊維が少なく、炭水化物や加工肉が多い食事と一緒に選択されることが多い。反対に、特に赤ワインは肉や野菜、乳製品で構成される食事と楽しまれる傾向がある」と分析している。

さらに、「揚げ物や塩分の多い食べ物は喉の渇きを招き、それがビールだけの消費につながる可能性がある」ともコメント。私たちの食生活とアルコールの選択は、じつは複雑に絡み合っているのかもしれない。

今回の調査結果は、あくまでも一例であり、すべての人に当てはまるわけではない。しかし、お酒との付き合い方を見直すひとつのきっかけになるのではないだろうか。

たまにはいつもと違うお酒に挑戦したり、食事との組み合わせを工夫したり……。お酒と上手に付き合いながら、より健康的で豊かなライフスタイルを目指してみてはいかがだろうか。

👀 GenZ's Eye 👀

どのお酒が健康に良いか悪いかというよりも、どんなお酒のアテを選ぶかによって健康状態の差を生むことがわかりました。ビールにはやっぱり揚げ物というのは譲れないからこその結果なのでしょう。健康を意識すると同時に今までとは違ったお酒の嗜み方を経験してみるのも良いのかも。

Top image: © iStock.com/LauriPatterson
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。