「20分着るだけ」で仮眠を超える休息? NTT DXが仕掛ける睡眠革命
現代人の誰もが抱える悩み、睡眠不足。働き方改革が叫ばれるも、なかなか解消には至っていないのが現状だ。
そんな中、NTT DXパートナーが2025年の大阪・関西万博での展開を見据えた、未来の休息を提案するプロダクトを開発した。
個々に最適化された休息を。
「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」とは
『ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM』は、生体データを基にパーソナライズされた入眠環境を提供する、複合型のウェアラブルデバイス。
最大の特徴は、指輪型デバイス「SOXAI RING 1」で取得したユーザーの生体データに基づき、ウェアに搭載された音響・照明設備がパーソナライズされた睡眠環境を作り出す点だ。このデータをもとに、ウェア内蔵の音響システムや照明設備が作動し、個々のユーザーに適した入眠環境を提供する。
たとえば、ヘッドピースに内蔵されたヘッドホンからは、入眠を促す音楽が流れ、照明は赤色灯や青色灯へと変化する。これは、光と音が人間の睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌に影響を与えるため、快適な睡眠の実現に効果を発揮する。
「分眠」という、情報過多な現代人への休息の処方箋
24時間365日オンライン状態──これは現代人にとっての新たなストレスだ。
同社はこの状況下において、心身を意識的にオフラインにする時間の必要性を提唱している。
そして、そのための最適な手段として提案されたのが、1日に複数回、短時間の睡眠を取る「分眠」という休息法だ。「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」は、20分程度の分眠とその後の目覚めを自動的に促すことで、効率的かつ効果的な休息を実現する。
20分という短時間で、本当に効果があるのかと疑問に思う人もいるかもしれない。しかし、近年、短時間の仮眠でも、集中力やパフォーマンスの向上に効果があるという研究結果が数多く報告されている。
「夜着」から着想を得たデザイン
興味深いのは、最先端テクノロジーを搭載しながらも、そのデザインは、かつて日本の生活に根付いていた「夜着」から着想を得ているという点だ。
伝統的な休息着の構造を取り入れながら、現代のライフスタイルに合わせた機能性を追求している点に、開発陣のこだわりが感じられる。

テクノロジーの力で、休息の概念を再定義する
「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」は、2025年の大阪・関西万博での展示も決定している。
同プロダクトは、単なる睡眠ガジェットの枠を超え、時間や場所にとらわれない、新しい休息のあり方を提示している。近い将来、カフェでコーヒーを飲むのと同じように、誰もが気軽に「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」を身につけ、20分の休息を取る光景が見られるようになるかもしれない。