日本人の睡眠時間は世界最短、レスメドが最新調査で明らかに

世界睡眠デー(3月14日)に合わせ、レスメド株式会社が発表した「レスメド 世界睡眠調査2025」によると、日本人の平均睡眠時間は6.56時間と、調査対象の13の国と地域の中で最も短いことが明らかになった。

この調査は、アメリカ、中国、インド、イギリス、ドイツ、フランス、オーストラリア、日本、韓国、タイ、ニュージーランド、シンガポール、香港の計30,026人を対象に実施された。その結果、世界全体の平均睡眠時間は7.09時間で、日本はこれを大きく下回っていることが分かった。

日本人の半数以上が「良い睡眠が週3日以下」

日本では、59%の人が「週に3日以下しか満足できる睡眠を取れていない」と回答しており、昨年の57%からさらに増加した。また、37%の人が週に3日以上、入眠に苦しんでいるが、睡眠改善のために行動を起こしている人はわずか5%にとどまるという結果が出た。

さらに、日本人の3人に1人(約33%)が「睡眠の質が悪くてもそのまま過ごす」と回答しており、他国と比べても睡眠への意識が低い傾向が見られる。また、スマートウォッチやアプリなどを使って睡眠データを記録している人の割合は日本では21%で、世界平均の55%を大きく下回った。

睡眠不足が仕事や人間関係にも影響

調査では、睡眠不足が仕事の生産性に悪影響を与えていることも示された。世界全体では、71%の人が「睡眠不足が原因で仕事を休んだことがある」と回答しているのに対し、日本ではこの割合は41%。

また、「睡眠離婚」(パートナーと別々に寝ること)をしている割合は、日本では37%と世界平均の18%よりも高い。この結果は、日本における個々の睡眠環境の違いを示している可能性がある。

© レスメド株式会社
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男女間の違いと医師のコメント

性別による違いも明らかになり、男性の29%が入眠に苦労しているのに対し、女性では38%が「眠りにつくのが難しい」と回答。特に更年期の女性では44%が「週に3日以上、寝つきにくい」と感じていることが分かった。

レスメドの最高医療責任者であるCarlos M. Nunez 医学博士は、「人々は睡眠の重要性を理解しているが、実際に行動を起こす人は少ない。この調査は、睡眠改善への取り組みが急務であることを示している」と述べている。

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今回の調査で、日本の睡眠時間が他国と比べて短く、睡眠の質にも問題があることが改めて明らかになった。また、多くの人が睡眠の悩みを抱えながらも、改善のための具体的な行動を取れていない実態が浮き彫りになったと言える。

Reference: resmed
Top image: © Satjawat Boontanataweepol/iStock
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