LGBT当事者にとって、職場環境は恋愛にも影響する:リザライの意識調査で浮かび上がる密接な関係
恋愛やパートナー探しといった個人の生活と、日々の大半を過ごす職場環境。この二つが、実は密接に結びついていることが、LGBT当事者を対象とした最新の意識調査によって明らかになった。
企業の姿勢が、個人の幸福感や将来設計にまで影響を与える実態を見てみよう。
企業のフレンドリーな姿勢が、恋愛やパートナー探しにも影響
日本初のLGBT向けパートナー紹介サービスを運営する株式会社リザライが実施した意識調査によると、「企業がLGBTフレンドリーであることは、恋愛やパートナー探しに影響を与えるか」という問いに対し、約6割が「影響する」と回答した。

さらに、「LGBTフレンドリーな企業で働くことが、恋愛・婚活のしやすさにつながるか」という質問にも、約7割が肯定的な回答を寄せたという。
これらの結果は、職場が心理的に安全な場所であることが、オープンな自己表現や他者との関係構築に繋がり、ひいてはプライベートな出会いの機会にも好影響を与えるという、ポジティブな連鎖を示唆している。

求められるのは制度だけではない、研修やコミュニティ支援の重要性
では、当事者は具体的にどのような取り組みを「LGBTフレンドリー」と感じるのだろうか。
調査結果(複数回答)を見ると、「同性パートナーシップ制度の導入」や「休暇・福利厚生の適用」といった制度面の整備はもちろんのこと、「LGBTに関する研修の実施」や「相談窓口の設置」、「社内コミュニティ活動の支援」といった、ソフト面の取り組みも同様に重視されていることがわかる。
これは、企業が単に制度を作るだけでなく、従業員一人ひとりの意識改革を促し、当事者が孤立しないための実質的な支援を行うことが、真のフレンドリーな環境づくりに不可欠であると、当事者が感じていることの表れだろう。

子育てへの関心と、社会全体への期待
また、今回の調査では、将来的に同性間での子育てを検討している人が約2割いることも明らかになった。

法整備の遅れなど、社会的な課題はまだ多いものの、少子化が叫ばれる日本において、この結果は非常に示唆に富む。
リザライの代表取締役社長、飛田 要一氏は、この調査結果を受け、「職場環境が、当事者の方々が安心して自分らしく生きる上で重要な要素となっている」とコメント。
今後は企業との連携を強化し、当事者をさらに積極的に応援していく姿勢を示した。誰もが自分らしく、幸せな人生を送れる社会の実現には、企業の理解と実践的な取り組みが、これまで以上に重要な役割を担っていくのかもしれない。
「第三回・意識調査アンケート」
調査方法:インターネット調査
調査対象:リザライでアンケートにご協力いただいた会員様471人
有効回答数(サンプル数):443人
集計期間:2025年3月3日~3月19日
調査機関:自社調査






