“人工知能とのデート”も検討?精神的な拠り所としてのAI、ノートンの調査に見る現代の孤独感
テクノロジーの進化が人間の最もプライベートな領域である恋愛にまで浸透しつつある。
ノートンが、オンライン上での交流に関する最新の意識調査結果を公開。それによれば、オンラインで出会いを求める層の約半数が、生身の人間ではなく人工知能をパートナーとして受け入れる準備ができているという。
特に日本国内では孤独を感じている層が極めて多く、デジタルツールに精神的な安らぎを求める傾向が顕著だと報告された。
感情的な支えとして浮上するデジタルパートナー
調査の結果によれば、オンラインでの恋愛経験を持つ人の32パーセントが、失恋の傷を癒やすためのセラピーとして人工知能を用いる可能性があると回答。
また、実際に相談を行ったことのある層の63パーセントが、友人や家族といった身近な人間よりも、プログラムによる助言をより深く信頼しているという。
日々の生活においても、15パーセントが辛い一日を乗り切るための話し相手として、27パーセントが純粋な娯楽として対話を楽しんでいる実態が示された。
調査によれば、過去または現在においてオンラインでの出会いを経験した層のうち、その半数が人工知能とのデートを検討する可能性があると答えた模様だ。
その動機は多岐にわたり、20パーセントが挙げた好奇心のほか、現実の交際に伴う負荷を避けたいとする13パーセントの意見などが見受けられるという。
誰からも判断されずに理解を得たいと願う人が13パーセントに上るほか、対人関係を構築するよりも容易であると考える層も18パーセントに達したとのことだ。
深刻な孤立が招くサイバー犯罪の脆弱性
調査結果の背景には、日本社会に蔓延する深刻な『孤独感』があるとの見方が強い。日本人の9割が孤独を感じていると回答し、世界平均の81パーセントを大きく上回る結果となった。
こうした心理的な隙を突く形で、ロマンス詐欺などのサイバー犯罪が巧妙化している実態も伝えられている。
実際に有名人を名乗る偽のアカウントから接触を受け、金銭や個人情報を差し出す被害が後を絶たない。
孤独による判断力の低下が、デジタルツールへの過度な依存を招き、リスクを高めている可能性が指摘された。
信頼の再定義が求められる人工的な親密さの未来
人工知能は日常のストレス解消や失恋後の癒やしとして機能し始めており、家族や友人よりも信頼を寄せる層も現れているという。
しかし、ノートンのグローバル詐欺研究責任者であるレイラ・ビルジ氏は「AIはあくまで人工的な存在であり、現実の人間関係を代替するものではない」と警鐘を鳴らした。個人情報を守る意識の向上とともに、信頼の形成に際しては冷静な判断を維持することが不可欠とされる。
デジタル技術が浸透する未来において、人間は自らの孤独とどのように向き合うべきか、その分岐点に立たされているようだ。






