生あたたかい海の中でも「サンゴ」は発光し、動いている。
世界最大のサンゴ礁地帯グレート・バリア・リーフは、その昔、日本列島がすっぽり入ってしまうほどの面積があったそう。栄養豊富な水質の良い海には、多くの魚が暮らし、彼らの棲み家になっていたのがサンゴたち。
これは、およそ25,000ものサンゴを撮影した中から、発光の鮮やかと、ごくごく小さな動きを捉えたタイムラプス動画。Vimeoのスタッフピックスに選出されたビジュアルは、動画で見てこそ。
海のなかの小さな鼓動
発光と動きに注目です
海の砂漠化は止められない?
生物学的には、サンゴは植物ではなく刺胞動物門花虫網に属する動物。ですが、自分から動くことができません。そのため、生息する周辺環境が悪化すればその影響をダイレクトに受けるのが彼ら。サンゴの白化がそれです。
今年3月、オーストラリア政府のサンゴ白化委員会は、ケアンズからパプアニューギニアにいたるサンゴ礁のじつに95%で深刻な白化が見られると発表し、グレート・バリア・リーフにおけるサンゴの健康状態が過去最悪のものであることを世界に伝えました。
環境汚染による水質悪化、温暖化による海水温の上昇は、海のなか目に見えるかたちで彼らの環境はめまぐるしく変化し続けています。“海の砂漠化”により私たちが失うものの代償は言うまでもなく。
この動画が多くの人にシェアされ続けるのも、映像を目にした人がどこかで同じような想いを抱いているからではないでしょうか。この美しさをいつまでも、と。