たった5枚入り「超贅沢ポテチ(約5,800円)」は、最高のビールに合わせるおつまみだった

どんなに美味しいクラフトビールをつくったとしても、それを飲むときのおつまみにまで消費者は気を配ってはくれない…。スウェーデンのあるクラフトビールメーカーは、そこに歯がゆさを感じていた。

最高のビールには、最高のおつまみがあってこそ。ついに、彼らは自分たちのビールに合う最高のポテトチップスを独自に開発。これがとんでもなくスゴかった。

世界一のビールに合う
世界一の“ポテチ”

クラフトビールメーカー「St. Eriks brewery」が手がけたポテトチップスは、日本円にしておよそ5,800円という代物。しかもこれ、たったの5枚入りでの値段だというから驚き。 

ポテトチップスがたんに塩っぱいだけものもだったり、パリパリの小気味いい音をさせるだけのものに終わってしまっていないか。本当においしいクラフトビールと合わせるのに、そんなポテトチップスで満足していないか。

こんなことを考えるビールメーカーは、世界広しといえど、おそらくはここだけ。どこまで本気だったのかは定かでないが、コストも一切度外視したプロジェクトがスタートした。

 「The world's most exclusive potato chips. (世界で最も気品のあるポテトチップス) 」、と彼らが公言するとおり、今回のミッションは、世界一おいしい(と自負する)ビールメーカーが、世界一のポテトチップス(おつまみ)をつくること。

食のトップチームが集結
マツタケにトリュフの香り

こだわりは素材から。ベースのポテトに選んだのはNordic ammarnasポテト。これにまとうフレーバーがまたすごい。秋の味覚マツタケに、トリュフ、スウェーデン中部レクサンド産玉ねぎに、クラウンの名を拝するディルなどが使われている。

これらの食材を厳選し、味つけの総指揮をとったのが、スウェーデン料理界を牽引するトップシェフたちによるナショナルチームだ。その味は看板商品である「インディアン・ペール・エール」と完璧にマッチするよう配合された自信作だとか。

化粧箱に入れられた過保護な贅沢ポテチは、実のところ100セットのみ限定販売だったが、リリースされるやまたたく間に噂が広まり、発売後すぐに売り切れてしまう人気ぶり。もはや、1枚あたり1,160円近いポテチがどんなものだったのか。その味を想像をするほかない。 

飛行機で例えるならファーストクラスの味わい。なのにおつまみがその味を殺してしまっていては意味がない。その味にふさわしいスナックとして、分かる人にだけ試して欲しい──。

ブランドイメージを逆手に取ったこの強気な戦略が功を奏した。しかも合わせてビールの売れ行きまで伸びたとなれば、今回の作戦を企てた張本人たちは、今ごろさぞかし盛大にグラスを空けていることだろう。

 

Licensed material used with permission by S:t Eriks Brewery
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。