体当たりのストリートアート「女の子の権利」を壁一面に主張
ストリートアートの世界で、女性の作品は軽視されがちだと考えるアーティストのNINAが立ち上げた女子のためのグラフィティキャンプ。
少しでも興味のある若者たちにスプレーアートのノウハウを教えることで、これまでの理不尽な勢力図を一変しようとしているのだ。
男女不平等を“塗り替える”
若くしてグラフィティに目覚めアメリカを拠点に活動するNINAだが、女性のストリートアーティストがいるのにも関わらず、多くの作品が過小評価をされていることが気がかりだった。それに男子専用のグラフィティキャンプはあるのに、女子向けのものはナゼないのか…。
考え抜いた結果、自らの手で10代の女子のためのキャンプを開催することに。多くの人々から温かい言葉が届いたけれど、批判のメールや嫌がらせも少なくはなかったそう。でも、彼女たちが抱える問題は決してアートの世界だけではなかった。差別に悩むすべての女性たちにとって、国全体に影響を与えるプロジェクトとして期待されているというのだから。
全員がストリートアーティストを目指しているわけではない。けれど、まずはグラフィティを「自由」に楽しむことが重要。自分たちでデザインした壁画は、自分以外の誰かの人生を今よりも鮮やかにするかもしれない。
NINAと女の子たちのグラフィティキャンプは、今後も少しずつ世界をカラフルにしていくのだろう。