2018年のベストディスティネーションに選ばれた「意外な都市」

音楽やファッションは世代の差を感じますが、こと旅行先のセレクトに関して言えば、僕の両親はとてもセンスがいい。彼らが「○○はすごくいいところだったよ」と教えてくれる街は、たいてい1年後ぐらいにメディアで取り上げられて注目の観光地となります。

そんな両親が昨年絶賛していたのがポーランド西部にあるヴロツワフです。日本のみなさんは聞き慣れない街かもしれませんが、ヨーロッパではとても人気のある旅のオンラインコミュニティ「European Best Destinations(ヨーロピアン・ベスト・ディスティネーション)」は、2018年のディスティネーション・オブ・ザ・イヤーにヴロツワフを選出しました。

やはり僕の両親は先見の明があるようです。今回はこの東ヨーロッパの素晴らしい街を紹介したいと思います。

ボヘミアン、ゴシック、バロック、ドイツのモダニズム……さまざまな様式な建築物があります

©iStock.com/KavalenkavaVolha

ヴロツワフは、ヨーロッパのなかでも特殊な歴史を持つ都市のひとつです。ポーランド王国、オーストリア帝国、ドイツ、ハンガリー、プロイセン、ボヘミアといった国家の一部だった過去があり、ワイマール共和国とナチスの支配下ではブレズラウという名前で呼ばれていました。現在のポーランド領になったのは、1945年のこと。

1000年以上にわたるその複雑な歴史は、市内の建築物に大きな影響を与えています。ヴロツワフには、ボヘミアン、ゴシック、バロック、ドイツのモダニズムなどさまざまな様式の建築物があります。

つまり、街を歩くだけでも楽しめるというわけです。

街の風景は、ヴェネチアとも並び称されるほどです

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さらに、ヴロツワフは「ポーランドのヴェネツィア」とも呼ばれる景観を持つ都市でもあります。市街地を流れるオーデル川は、12もの島(洲)を生み出し、市内には130もの橋がかかっています。

もっとも有名な島であるOstrów Tumski(オストロフ・トゥムスキ)は、ヴロツワフ最古の地区です。1500年代はコペルニクス、1766年にはカサノヴァの拠点だったことでも知られています。ここには、15世紀のバロック建築が美しい「洗礼者聖ヨハネ大聖堂(Archikatedra św. Jana Chrzciciela)」をはじめ、修道院や教会などの美しい建物物がたくさんあります。

夜になるとオドラ川のほとりからライトアップもされた大聖堂を眺めることもできるんです。

ヨーロッパの都市を訪れた日本人の多くが「石畳の街並みが美しい」と言います。ヴロツワフは、石畳の街並みを見慣れたヨーロッパ人が「美しい」と言うほどなのです。

ヨーロッパの街を楽しむなら広場は欠かせません

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石畳と同じく、ヨーロッパの街と言えば広場です。ヴロツワフにも素晴らしい広場があります。街の中心部に位置する、3.8ヘクタールもある広大な「旧市街広場(Rynek)」です。

2018 FIFAワールドカップ ロシア開催時にはパブリックビューイングも行われたここでは、クリスマスマーケットや新年の花火大会などシーズン毎にイベントが開催されています。

そして、やはり見どころは建築物でしょう。この広場は、カラフルで美しいテナントハウスに囲まれています。さらに、2棟の市庁舎があり、ひとつはゴシック後期の建築、もうひとつは1930年代のドイツの近代高層ビルとなっています。

そして、この街はエナジェスティックです!

ヴロツワフは反ソビエト運動の中心地だった街です。

その精神は今でも引き継がれています。大規模な学生集団があり、エナジェティックな人々が多い。そういう土地柄なんです。

もしもあなたが若者で、この街を訪れる機会があれば、ぜひパブやクラブに足を運んで欲しいと思います。ヴロツワフの若者はパブやクラブで仲間たちと、かつての若者の反抗精神に敬意を表しています。そのエネルギーを感じることができるはずです。

©iStock.com/srrdvd

最後に、ヴロツワフの街を歩くと、いたるところに上の写真のような小人の置き物を見つけることができます。これは、かつての反ソ運動のデモがきっかけで設置され始めたもの。

この街の気質を表す象徴のような存在ですね。

TOP PHOTO:©︎The Official Travel Guide of Wrocław

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