2019年ミス・ユニバースの髪型は、とても「ナチュラル」でした――ベンのトピックス

みなさん、ベンのトピックスにおかえりなさい!

僕は一度だけミス・コンテストを見たことがありますが、コンテンストについて正直よくわかりません。女性を外見だけで判断することはダメだと思います。だけど、ミス・コンテストの専門家である友人によると、決して外見だけで判断はしていないそうです。ふーん。生まれつき疑り深いベンです。まだまだわかりませんね。

ただ昨年のビューティークイーンたちが皆黒人だったというニュースには興味を持ちました。美の基準が白人中心だった世界において、これはかなりすごいと思います。ミス・コンテスト自体をどう評価するのか、自分の中で定まってませんが、この美の基準の変更は応援したいと思います。

まあ、ここまでは日本でもニュースになっていましたが、話題にしたいのは、ミス・ユニバースのヘアスタイルについてです。

ショートorロング?じゃなくて
「ナチュラル」なことがポイントです

2019年のミス・ユニバース、南アフリカ代表のゾジビニ・ツンジさんは、ナチュラルなショートヘアが印象的でした。

じつは“ナチュラル”というのがポイントです。

白人でも、アジア人でも、ナチュラルなヘアスタイルであることが問題になることはありません。ところが、黒人(とくに女性)に関しては時々問題になるんです。アメリカやヨーロッパには、アフロヘアをアンプロフェッショナルと見る人や会社が存在するからです。おかしな話ですよね。だって、アフロヘアは彼らにとってナチュラルですよ!

そして、黒人のカットやトリートメントにかかる費用は、白人やアジア人と比較すればありえないほど高いのです。ウィッグやケミカル・ストレートは、何万円単位でお金がかかるのが当たり前。このお金がお洒落のためならいいでしょう。だけど、よい仕事に就くため、社会の偏見のせいで払わなければいけないお金の場合もあるのです。いきなり財政的な不利からはじまる、不平等な格差です。

そんな状況なので、アメリカでもイギリスでも、黒人のコミュニティでは自分の美しさに不安を持つ女性もいます。「自分のナチュラルなヘアが嫌い」という人がたくさんいるんです。

だから、ツンジさんが髪をストレートにせず、そのままのスタイルを選択したことは、すごい決定力だと思います。ミス・コンテストの伝統的な美の基準とは、まったく違うスタイルにするのはとても勇気が必要だと想像します。ツンジさんの髪の毛は本当にシンプルで綺麗、ウィナーの冠に相応しいスタイルだと思いました。

きっと、若い黒人の女性たちにインスピレーションを与えたでしょう。僕は相変わらずミス・コンテストが必要なのかどうかわかりませんが、人種に関係なく、誰かの美しさを称賛することはいいと思いました。

Top image: © iStock.com/MoosyElk
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。