【Tips】MLB優勝でやってる「シャンパンファイト」っていくらかかる?

スポーツニュースに関心のある人はチェックしていると思いますが、アメリカのプロ野球、メジャーリーグ(MLB)の2018年チャンピオンを決めるワールドシリーズもいよいよ佳境ですよね。この原稿を書いている10/27現在でも、もうすぐ勝者が決まってしまいそうな状況。

で、その優勝が決まったら行われる恒例行事って言ったら「シャンパンファイト」。日本のプロ野球ではビールかけが恒例ですが、やっぱりシャンパンってあたりがMLBのスケールを感じます。

最後の優勝まで値段もステップアップ

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ポストシーズンを勝ち進んでいくことごとにお祝いしているチームもあって、けっこうお金がかかりそう。ロッカールームに用意されるシャンパンの数も相当だろうし、毎度数時間であれだけ空けたらけっこうな額になるだろうなと、余計なお世話ではありますが勝手に心配してしまいます。

ただ、費用は各チームのスポンサーなどと球団が相談して銘柄などを決めるそうで、それなりに勘定もしているらしいんです。
そして、実情を探ってみると、シャンパンファイトも毎度同じ銘柄を使っているわけではなく、地区シリーズ、リーグチャンピオンシップ、さらにワールドシリーズと、ステージが進むに連れて、ボトルの質、本数とも着実に上がっていくのだとか。

わかる範囲で過去に使用されたものを調べたら、こんな銘柄が使われていました。
※おおよその目安ですので、事実との多少の誤差はご了承ください。

地区優勝またはプレーオフ進出……コーベル、ボッテガ

開幕から規定のシーズン終了まで試合をこなし、各地区に分かれた中での1位や勝率によりポストシーズン(プレーオフ)の進出決定した際の泡は、アメリカの流通市場価格でおおよそ1,000~2,000円弱くらいのものが採用されています。
「コーベル」は、オバマ大統領の就任昼食会での乾杯にも使われたアメリカ産のワインで、軽く繊細で、ほど良いコクのある辛口な味わい。ワシントン・ナショナルズやシンシナティ・レッズが使っていました。イタリアのワインメーカーによる「ボッテガ」は、ヤンキースのプレーオフ進出時に使われており、リトルイタリーを抱えるニューヨークのチームなだけあるな〜と勝手に感心。

各リーグ優勝……マム・ナパ、ドメーヌ・シャンドン

次のステップとして、アメリカン・リーグ、ナショナル・リーグ(日本のプロ野球でいうところのセ・パ両リーグみたいなもの)のそれぞれのチャンピオンとしてプレーオフトーナメントに勝つと、だいたい2,000~3,000円弱のスパークリングにランクアップ。
名門G.H.マムがカルフォニア、ナパヴァレーに設立した泡専門のワイナリーで作られる「マム・ナパ」。サンフランシスコ・ジャイアンツなどが優勝祝いに使うらしいです。そして、フレッシュシトラスの様なピュアな果実味が爽快な「ドメーヌ・シャンドン」は、こちらもナパヴァレーで名門ワインブランドがつくっているアメリカ産のワインになります。

ワールドシリーズ優勝……モエ・エ・シャンドン

その年の最終的な勝者である、世界一の栄冠(アメリカのリーグの優勝なんですけどね)に輝くと、有名な「モエ・エ・シャンドン」などで盛大にはしゃいでぶっかけ合うシャンパンファイトになります。1本あたり、アメリカの価格でもおよそ6,000〜8,000円ほどです。
1985年頃から1999年までF1の表彰式でも使われていたので、やっぱりこれでやるのがシャンパンファイトって雰囲気がでますよね。
優勝後のちょっとの時間ですが、その間に数千万円が飛んでいくとのこと。これを知ると、やっぱり「メジャー、スゲえ」と口にしてしまいます。

「シャンパンファイト」っていうけど名前だけ

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さて、ちょっとワインについて知っている方ならお気づきかもしれませんが、先ほどからいくつか紹介した銘柄のほとんどが「シャンパンではない」ということ。
シャンパンとは、フランスのシャンパーニュ地方で製造された醸造方法などの条件を満たしたスパークリングワイン。
「勝ったらシャンパンファイトだー!」と選手たちを鼓舞してはいますが、どこのチームも最後の頂上であるワールドシリーズ優勝までシャンパンは“おあずけ”にしている様子です。

2018年のワールドシリーズチャンピオンは、日本人・前田健太も活躍するロサンゼルス・ドジャースになるか、投打に優れるボストン・レッドソックスが栄冠を勝ちとるのか。
ちゃんとシャンパンが使われるのどうかもチェックしながら、どちらのチームが“美酒に酔える”のか見守りたいと思います。

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