【ラベル選びも楽しい】今こそ買い!「不人気だったからこそ」熟成が進んだアメリカの赤ワイン
ワインの生産量で有名な国の産まれではない「新世界ワイン」を連載でご紹介している本企画。革新的な試みをするワインも多い新世界ワインですが、ラベルに特長ある、いわゆる「ジャケ買い」したくなるワインも多数あります。
売れなかったおかげで熟成が進んだ赤ワイン
「ジャケ買い」ってことなんですが、自分もしたことあります、1度だけ。音楽に強い好みや傾向を持ってなかったので、何か聞こう選ぶのに悩んでたときに、やたらゴージャスなジャケットのCDを手にしました。それ、マイケル・ジャクソンのアルバム『デンジャラス』だったんですよね。
ジャケ買いとはいえ、あのキング・オブ・ポップ、MJのCDなので中身も安心して購入できたものです。そういや、彼って兄弟や親もなかなか話題の多い一家でしたよね。
と、とってつけたような枕話ではじめましたが、今回ご紹介するワインも「ジャクソン一家」のもの。いえ、同名ってだけなんですけど(笑)。ワイン業界では名門とされるジャクソン・ファミリー・ワインズが手掛ける「ピノ・ノワール セントラル・コースト 2013 リベレイティッド」という赤ワイン。
名前のリベレイティッドとは「自らの解放」を意味しまして、それを表現したアーティスティックなラベル。伝統という名の古臭い世界を打破して、革新と自由をコンセプトにワイン造りに挑み、常識に囚われない解放感を表現していこうというもの。
こんなところも、音楽シーンに衝撃をもたらしたMJみたい……なんて思ってみたり。
ただ、このワインはMJと大違いで、世に登場した当初からヒットしたわけではないんですね。丁寧に造られたバランスのいいワインだったんですが、美味しければ必ずしも売れるって訳ではなかったようです。
しかし、それが逆によかった。売れ行きの良くなかったワインはワイナリーで保管され、忘れられそうになっていたんですが、その保管状態が最高で絶妙な熟成をもたらしたんです。
同じ製造年のワインと比べて果実味が主体の味わいも各要素がバランスされ、凝縮しているのに主張が強すぎないお値打ちの赤ワインに仕上がってます。それでいて、売れなかったものだからワイン自体は生産中止になっていて、売り切り価格で流通。
妙なMJの思い出話ばかりをしましたが、エンタメにおける彼レベルな上質な味わいが、2000円程度で買えてしまいます。
前述したこのワインのアーティスティックなラベルには、異なる図柄のものが他に2つ存在しまして、これなら同じワインを複数買ってもテーブルの上が単調にならず華やか。それでいて味は熟成した素晴らしいもの。
ジャケ買いしても間違いないし、ワイン選びの悩みから解放されたいなら、まさにこれですよ!This is It!!
「ピノ・ノワール セントラル・コースト 2013 リベレイティッド」
■産地:アメリカ
■ぶどう:ピノ・ノワール、シラー
■色:赤
■味わい・風味:ミディアムボディ
■実勢価格:750ml 1,998円~