娘のお弁当づくりの副産物。クリエイター和田率の「どこにもないエプロン」
人にもモノにもストーリーがある。逆に言えば、ストーリーがないモノに僕らは惹かれない。
そんなストリート世代特有の価値基準はパパになっても健在。どんな時代でも軽やかに柔軟にマイウェイを貫いてきた、ストリート世代パパたちが選ぶ、男ゴコロをくすぐる家事・育児グッズを紹介します。
題して「DADTOOLS」。
実用性とうんちくのハイブリッド。ママも必見、スタイルのあるパパたちのモノ選び。第8弾はクリエイターでremy代表の和田率さんです。
広告代理店勤務を経て、現在キッチンツールの企画開発を手がける和田率さん。アイデアは現場から生まれる、と長女の小学校入学を機に毎朝のお弁当づくりをスタートしました。趣味のサーフィンのおかげで早起きだけは得意。
とはいえ、単なるパパのつくる弁当ではつまらない。そこで、お弁当を通した食育メッセージ&娘へのラブレター「お弁父(父がつくる弁当)」をInstagramに投稿。これが予想外の大反響。2018年3月には、お弁父を一冊にまとめた本が出版されるほど。
ということで、和田さんオススメの家事・育児グッズもキッチンからご紹介!
アノ煩わしさを解消する
タオル一体型のエプロン
お弁当づくりが毎朝の日課となった和田さんですが、当初キッチンは何かと面倒なことばかりと感じたそう。なかでも悩ましいのがタオルでした。
定位置があるようでないのがタオル。必要なたびに取りに行く余裕もないし、ひとたび持ち出すとどこに置いたかわからなくなる。洗った手を拭き、カウンターまわりの水気をはらい、熱い鍋もタオルで掴む。
なのに……必要となる場面で、その都度探し回ってしまう。ママたちは毎日これで平気なんだろうか?
「この先、僕らはあと何回キッチンでタオルを探せばいい? もうストレスでしかなかった。だったらエプロンとタオルを一体化させちゃえ、って」。
持ち前のクリエイティビティを発揮して開発したのが「zipron(ジップロン)」。エプロンとタオルをジップでつなぐ。これなら、探す必要もない!
タオルは今治産の最高品質。でもこれだけじゃ普通。そこで、zipronは大量生産の中で生じた“残糸”を使ってつくることに。一定の残糸がストックされてはじめて生産できるレアもの。さらにはエシカルなオマケ付き。また、エプロン部にはナノテクノロジーが生んだ機能素材「Nano-Wing®」を採用。シワや汚れに強く撥水性や速乾性にも優れた新素材です。
既存のスタイルに捉われない柔軟な発想で、あの“面倒さ”を解消する合理的なエプロン。ときどき料理、なパパにオススメです。
「とはいえ、ママたちだってエプロンは使う。首紐は自在にサイズ調整できるアジャスター仕様、腰紐もバックルで仕上げています。これなら紐を結ぶ手間だって省けますからね」。
これからの家事に必要なのは男子目線
日々の家事をアイデアでサポートする。かっこよく言えばそうですが、そもそも多くの発明の出発点には、“面倒くさい”という超個人的なワガママが存在したんじゃないか、と和田さん。
ストローを例にこんな話をしてくれました。本来まっすぐなストローの口元に蛇腹が付いたのは、単純に誰かが顔をストローの先まで持っていくことに面倒さを感じたからでは?
「そもそも便利なものにだって、そこにワガママを加えることでさらに良くアップデートできる。面倒くさいと思うことのなかに、まだチャンスがある気がします。となれば、これからのキッチンツールのアプデートに男目線は不可欠でしょう」。
IoTにしても、AIにしても、そういうのはオトコの方が得意。家事は面倒くさいもの。そう思っているパパたちも、やってみると思わぬ気づきがそこにあるかもしれませんね。
Zipron 4600円(税抜)
機能性エプロンとハンドタオルがひとつになったremyオリジナルのエプロン。今治でつくられるタオル生地は、生産の中で生じた“残糸”を使用している。3色展開。詳しくは公式サイトへ。