染み込んだオイルにニンマリ。自転車メカニックのエプロン

味、サービス、雰囲気、客層……お店の価値をそれだけで決めてもらっちゃ困る。街は百花繚乱、目を奪われるエプロンだらけ。わざわざ店まで足を運ぶ価値はここにだってある。

というわけで、働く人たちのアガるエプロンをじっくり拝見。ついでに教えて!そのエプロンどこのですか?

©YUJI IMAI

BLUE LUGメカニックの
油で汚れたタフな一着

バイクカルチャーの発信地として都内に3店舗を構えるBLUE LUG。気になるエプロンは、上馬店のメカニック吉井哲平さん(愛称ウエンツ)の一着。膝上丈の胸当てタイプだ。お腹まわりから裾にかけて、まだらに付着したオイル染みがいい味を出している。

「自転車乗りやカメラマン仕様のハンドメイドバッグブランドが、同じ生地を使って制作しているんです」。

カリフォルニアで誕生したILE(INSIDE LINE EQUIPMENT)は、元メカニックがデザインするブランド。ラック、キャリア、サドルなど自転車に特化した装着型バッグも多く取り揃え、サイクリストからの支持も高い。

さらにはエプロン。メンテナンスシーンでタフに活用できるようにと開発された。これを吉井さんはカスタムオーダー。自分だけの一着に仕上げた。

「派手なカラーリングだと洋服を選ぶから、単色でオーダーしました。ポケットの位置を変えたり、肩紐でなく首掛けにして、ストラップにバックルをつけてもらったんです。作業によってエプロンを上げ下げするのも楽チンです」。

汚れていくほど味が出る
ワックス加工のキャンバス地

©YUJI IMAI

自転車メカニックの一日は、立ったり座ったりの繰りかえし。しゃがんで作業するのに丈が長すぎては床に擦ってしまうし、足も広げにくい。かといってオイルも使えば、膝で車体を支えることもある。おまけに工具は尖ったものが多いわけだから、タフネスは必須条件だ。

その点、ILEのエプロンはワックス加工を施したキャンバス生地。ちょっとのことでは破れないタフさがウリだ。感触はゴム引きのコートをもうひとまわり荒くゴツくした印象。

「基本汚れる前提ですから、オイルが付いたくらいでは洗濯しません。これで3年目。ちょっとずつ汚れていくのも“味”と思って楽しんでいます。少し汚れてるくらいの方が、経験あるメカニックってお客さんにも思ってもらえるんじゃないかな(笑)」。

幾度となく屈伸を繰りかえしてできたシワ、くすんだオイル染み。天井に吊るされた極彩色の新品フレームの下で、アッシュグレイのエプロンが逆にハイライトとなっていた。

©YUJI IMAI

機能的に配されたポケットには、六角レンチやドライバーが収められる。底抜け防止のため、裏地はターポリン素材に。日々の作業を快適にする工夫も吉井さんのこだわり。

©YUJI IMAI

スタッフの多くがILEを愛用も、生地や配色はそれぞれ。吉井さんはピンズで個性を出す。

©YUJI IMAI

ILE
サンフランシスコ・ベイエリアでハンドメイドされる自転車とともにある生活のためにつくられたバッグブランドILE(INSIDE LINE EQUIPMENT)。BLUE LUGではホールセールと販売も行っている。エプロンも人気商品。

取材協力:BLUE LUG KAMIUMA

Top image: © YUJI IMAI
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