「コンドーム」にかわる新しい「避妊法」?被験者カップルを募集中、期間は2年間
画期的な避妊方法が今、研究されている。
その使い方はいたって簡単。男性の腕、あるいは肩に透明のジェルを塗り込むだけ。
ジェルに含まれる成分が皮膚から浸透し、男性ホルモンに作用。そして、作られる精子の量を減らすという。使用後、3〜4ヵ月で効果はなくなる。女性の避妊薬にみられるような、性欲の減退といった副作用はないとのことだ。
上記の研究をおこなっているアメリカ・カンザス大学の研究チームは、男性向け避妊ジェルの被験者カップルを募集中。期間は2年間。4000ドル(約44万円)の報酬が支払われる。
治験内容は、毎日ジェルを塗り、パートナーとセックスをすること。コンドームよりも効果があるとされているが、あくまでも試験段階。ジェルの効果がみられなかった場合を考え、妊娠してもOKというカップルのみが対象だ。
カンザス大学は、この3年間で世界各国420組のカップルを対象に研究を進めている。これまでにも、ほかの大学で「NES/T」と呼ばれるジェルを使った同様の実験がおこなわれているが、体重増加、筋肉増量、ニキビの発症といった副作用が報告されている。
ピル、IUD、ペッサリー。ほとんどの避妊方法は、女性が主導しておこなうもの。また、それらは身体に大きな負担を伴う副作用がみられるのも問題だ。
一方で、妊娠を望まない男性は、コンドームを使うかパイプカットするくらいしか選択肢がないのが現状。
このジェル、望まない妊娠を減らす救世主となる?
Top image: © iStock.com/KatarzynaBialasiewicz