スイスで「同性愛者への差別」が刑罰の対象に
重要な決定を国民の投票によって決める「直接民主制」という政治システムをとるスイスで、2月9日、現代を象徴するような法案が可決された。
公共の場で同性愛者に対するヘイトスピーチや憎悪を煽動する行為を違法とする──。
これまで「人種」と「宗教」のみだった「人種差別撤廃法」の差別禁止項目に「同性愛」が加わり、性的な指向を理由にした差別が刑罰の対象になることが決まったのだ。
この法案には、国民の63%が賛成。しかし、一方、言論の自由を侵害する内容だとして、地方の一部の保守派は抵抗の姿勢をみせたとのこと。
なお、スイスと同様、同性愛差別に対して刑罰を導入しているのはオーストリア、デンマーク、オランダなど。今月11日には北アイルランドで初の同性婚カップルが誕生するなど、LGBTQの自由や権利を保護する動きは欧州を中心にこれまで以上の広がりをみせており、今後の世界的な動きにも注目したいところだ。
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