大人でも間に合う!脳に電気刺激を流すと言語能力がアップ【研究結果】
「いくつもの言語を操れるマルチリンガルの人が羨ましい」──。
国際化が進むなか、そんな気持ちを抱いたことのある人も多いはず。でも、まだ遅くない......かも?
科学メディア「Science of Learning」に掲載された研究では、特殊なイヤホンを通じて、脳神経の一つに微弱な電気刺激を流した結果、英語話者にとって非常に難しいとされる北京語の4つのトーンの違いの聞き分け能力が13%向上したことがわかった。
この効果は、さらに識別が難しいとされるトーンでは効果はなかったものの、電気刺激を流し終わってもなお、高い識別能力の維持が確認された。
「カリフォルニア大学」のMatthew Leonard准教授は「一般的に、人々は勉強の成果が出ないことでやる気を削がれてしまうが、たった1回のセッションで13%も能力が向上するという事実自体が、人々の語学習得の意欲を高める要因になる」と分析する。
今後は、電気刺激を伴う語学学習が、もっと識別困難なトーンに対しても効果を発揮するのかを研究していく予定だ。
「脳に電気刺激を与える」などと聞くとゾッとしなくもないが、将来的に外国語の聞き分けが年齢問わず可能になるかもと考えると興味をもつ人は少なくないはずだ。
Reference: Non-invasive peripheral nerve stimulation selectively enhances speech category learning in adults
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