米大統領就任式で多くの人が「紫」を着用した理由とは……?
先日行われたジョー・バイデン氏の第46代アメリカ合衆国大統領就任式は、米国に刻まれる新しい歴史の1ページとして、ここ日本でも大きな話題となった。
そんな就任式で、女性として初めて副大統領に就任したカマラ・ハリス氏を始め、ミシェル・オバマ氏など、多くの女性が「紫色のドレス」を選んでいたことにお気づきになっただろうか?
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世界中のメディアなどが、その大きな理由の一つとして挙げているのが、紫色が19世紀末に女性の参政権を求めていた団体や活動家の総称「サフラジェット」の重要なカラーであったことに由来するというもの。
女性の政界進出の大きな貢献をした同団体は「紫/白/緑」をシンボルカラーとしており、それぞれ「尊厳/純粋さ/希望」を象徴していた。
また、アフリカ系アメリカ人女性として、初めて大統領に立候補したことで知られるシャーリー・チザム氏も紫色のドレスを着用していたことで知られているという。
また紫色は、従軍中に死傷した米軍兵士に贈られる「パープルハート賞」の色でもあり、共和党と民主党のカラーである赤と青を混ぜ合わせた色でもある。
ドレスの色のひとつをとっても象徴的であった今回の大統領選挙。この先、アメリカがどんな未来を描いていくのかに注目したい。
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