被災者の声をもとに作られた「甘い非常食」セット

東日本大震災から10年目となる2021年3月11日、「甘い非常食」を詰め込んだ、「こころ咲く BOUSAI BOX」が発売される。

これは、山形県山形市で防災アイテムなどを取り扱う企業「有限会社西谷」のママ防災士が、SNSや自身のネットワークを活かし集めた「災害時の甘いものに関するエピソード」をもとに企画・開発された防災セット。

回答者からは、「いつ余震が来るか分からない状況下でストレスが溜まっていたのか、無性に甘いものを食べたくなった」、「甘いものを食べて、本当にほっとした」などの声が聞かれ、災害時、甘いものは体への栄養補給だけではなく、心への栄養補給にもなるということが分かったという。

とはいうものの、このセットには、甘いものをただ詰め込んだというわけではない。

「食欲が無くなり、噛んで食べることがしんどくなる。飲み込むだけで精一杯」といった声も聞かれたことから「のど越しの良さ」を意識した商品選びがされており、つるんとしたのど越しで手軽にエネルギーがチャージできるゼリー飲料、しっとりしてのどに詰まりにくい食感のパン柔らかめのパワーブーストようかん、サクサクとして飲み込みやすい食物アレルギー対応のクッキーが同梱されている。

©有限会社 西谷
©有限会社 西谷
©有限会社 西谷
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また、本商品は5年保存ができるようになっているが、普段から食べ慣れておくこと、楽しんで食べることが、災害時にわが身を助けるはずとの考えから、保存期限を待たずとも、定期的に同梱されている非常食同士を組み合わせたり、コンビニやスーパーで手軽に購入できる食材を使って非常食をアレンジし食べてみてほしいとのこと。

さらに、BOXの中には「希望」という花言葉を持つガーベラが満開に咲いた「未来へのポストカード」が入っている。

これは、東日本大震災で被災した岩手県大槌町で作られた、どこにも吐き出せない故人への想いを伝える「風の電話」を参考に発案されたもの。災害時に、どこにも発散できない心の内を吐き出すアイテムとして使ったり、防災ボックスをつらい状況で開けることになった時の自分へ、応援メッセージを書き留めておくなど、さまざまな使い方ができるようになっている。

暮らしに寄り添えるようにと、本棚収納も可能なデザインが施されており、大切な人へのギフトとしてもおすすめだ。

©有限会社 西谷
©有限会社 西谷
©有限会社 西谷

こころ咲く BOUSAI BOX

【公式ECサイト】https://nishiya-bousai.stores.jp/

Top image: © 有限会社 西谷
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