建築家・半田悠人が夢中になった「水」をめぐる霧島トリップ

宮崎県と鹿児島県に広がる、霧島連山。

なにやらそこには、多くのクリエイターを引き寄せる「水」の力がある。

建築家・半田悠人もそのひとりだ。そのブランディングやデザインに関わる「DECON」は、霧島の地下水をボトリングしたナチュラルミネラルウォーター。

その「水」の魅力を探るべく、自らの足で九州へ。霧島で触れたのも、やはり豊かな水源から生み出されるパワーや自然、豊富な食材たちだった。

01. 霧島神宮
豊かな水が生み出す、九州屈指のパワースポットへ。

雲海から顔を出す山が、“霧に浮かぶ島のよう” だからと名付けられた霧島。改めてその由来を聞いただけでも、なにやらちょっと神秘的。

霧島連山の裾野に位置する霧島神宮は、日本の建国神話とその歴史の発祥地とされている。

凛とした空気が漂う境内に生い茂る老杉。手水舎で身を清め、参道をすすむにつれ、気持ちがすうっと浄化されていく。

霧島神宮のそばを流れる霧島川をはじめ、この土地で目にする水資源はほんとうに透明に輝いている。パワースポット云々の前に、ただただ気持ちがいい。

本殿のすぐそばにそびえ立つのは、推定樹齢800年と言われる御神木。

あの坂本龍馬も、新婚旅行で訪れた際にこの御神木を見たそう。そんな歴史にも想いを馳せながら、スマホをポケットにしまって、昔の人々と同じように空を見上げてみた。

霧島神宮

住所:鹿児島県霧島市霧島田口2608-5
Tel:0995-57-0001

02. 地鶏の里 永楽荘
霧島の水で育った「食」を堪能。

霧島連山を囲むこの地は、言わずと知れた食材の宝庫。

細い山道を登った先にひっそりと佇む「地鶏の里 永楽荘」でも、その滋味深い逸品たちを味わうことができる。

メニューを開いて、すぐ目に飛び込んできたのは「地元どり焼き定食」。

炭火で焼いてからいただく鶏もも肉、さらに3つの部位の鶏の刺身、マリネ、ごはんとお味噌汁がセットになっている。ひとりで食べ切れるか不安になるほどのボリュームだ(実際はぺろりといただいた)。

新鮮な野菜と黒豚をセイロで蒸した「蒸し豚」も併せてオーダーしたい。蓋を開けた瞬間、美味しい蒸気がぶわっと広がる。

すべて逃さず吸い込みたい。

鹿児島を訪れたからには、黒毛和牛も忘れてはならない。きれいにサシの入った霜降り肉は、芸術的に美しい。そして美味しい。

網に乗せ、さっと焼いた肉で野菜を包み、お好みでわさびをつけて食べる「焼シャブ」をぱくっとひとくちでいただく。

鶏も豚も牛も、すべて霧島の水と共に育った、生命力のある味わいだった。

地鶏の里 永楽荘

住所:鹿児島県霧島市隼人町松永3766
Tel:0995-42-3210

03. 妙見石原荘
水と火山の恵みでととのう。

※撮影のため、特別にタオルを着用しております。

豊かな水と火山が生み出す温泉。霧島山周辺は、火山の影響により泉質の異なる温泉が数多く存在する。

鹿児島空港から車で15分ほど。天降川の側に佇む温泉宿「妙見石原荘」へ。

ここでは貯槽も加水もせず、空気に触れることなく源泉から引いた自然のままのお湯を最高のロケーションで堪能できる。

今回、お借りしたお風呂は「睦美の湯」。嘉例川に向かって半円が突き出した露天風呂だ。

川のせせらぎと、からだを包み込んでくれるやさしいお湯。人が本来持つ力が湧いてくるような「ととのい体験」を味わった。

妙見石原荘

住所:鹿児島県霧島市隼人町嘉例川4376
Tel:0995-77-2111

04. 出の山湧水
霧島の自然に磨かれた水。

噴煙をあげる桜島を背に、ときおり風に乗って飛んでくる火山灰を手で払いながら、硫黄山の活動により通行止めになった山道をぐるっと迂回する。

改めて、九州は火山が多いことを実感しながらたどり着いたのは、霧島連山の向こう側、宮崎県小林市にある「出の山公園」。

出の山湧水は、霧島山麓を貯水源とする採水地のひとつ。環境省が選定する名水百選にも選ばれるほどの水質を誇る。

ゲンジボタルの生息地として有名なのも納得の透明感だ。

公園内にある「いこいの家」では、ほかではなかなか味わえない新鮮な鯉やチョウザメ料理も。

流れ続ける湧水は、地元の人も汲みにきていて生活水にも使われている。

人間のからだの60%を占めるのは水分。きれいな水に触れて暮らしたい。

出の山湧水

住所:宮崎県小林市南西方 出の山公園内

05. 焼酎の里 霧島ファクトリーガーデン
水がいいから、うまい「焼酎」ができる。

世界中で愛される芋焼酎を生む、南九州地域。そのなかでも代表すべきが、「黒霧島」をはじめ霧島焼酎を製造している霧島酒造だ。

霧島酒造が運営する「焼酎の里 霧島ファクトリーガーデン」では、芋焼酎ができ上がるまでを学べる工場見学ツアーも。敷地内には、焼きたてのパンにも似た芋のほんのり甘い香りが充満している。

原料は、水と芋と米のみ。

また、使用される水は、霧島裂罅水(れっかすい)と呼ばれる清冽な地下水だ。霧島連山に降った雨が、シラス層や火山灰土壌などに染み込み、永い年月をかけて磨かれ、地下100mから岩盤の割れ目に蓄えられている。

麹を加え、微生物が発酵することで芳醇な焼酎ができ上がる。

工場見学の最後は、お待ちかねの試飲タイム。数種類の霧島焼酎を飲み比べできる。

明るい時間からお酒を愉しめるのも旅ならでは。でき上がるまでの過程やその手間暇を知ってから味わう霧島は格別だった。

焼酎の里 霧島ファクトリーガーデン

住所:宮崎県都城市志比田町5480
Tel:0986-21-8111
※コロナウイルス感染症対策に伴い、営業時間やサービス等変更の場合がございます。工場見学は事前予約制です。

06. 霧島神水峡
悠久の時がつくり上げた自然美。

霧島神宮からほど近く、“地球の世界遺産” とも呼ばれるジオパークに認定される霧島神水峡。

遊歩道が整備されていて、街歩きのような軽装でも霧島の大自然を肌で感じられる。

川のそばにおりると目の前に広がるのは、頭上からまっすぐ柱状にのびる岩肌。

これは、柱状節理(ちゅうじょうせつり)と呼ばれ、冷えていく溶岩やマグマが縮むときにできる五角形や六角形に割れた岩のことを指す。

岩の間からは、瑞々しい葉や苔が顔を出している。

ロックバランシングに思わず夢中になってしまった。

水に磨かれたまあるい石や、不思議なかたちをした石を、絶妙なバランスで積み上げていく。できる限り接する面積は小さく、どうして均衡を保っているのかわからないほど、この作業(修行?)は面白い。

水の音に耳を傾け、おいしい空気を胸いっぱい吸い込めば非日常へエスケープ。

また明日から、がんばろう。

霧島神水峡

住所:鹿児島県霧島市霧島田口付近

いつでもそばに、霧島の水を。

自然豊かな霧島連山の天然水をそのままボトリングしたのが「DECON」。

シリカをはじめ、ミネラル成分を豊富に含む「DECON」は、からだがよろこぶのはもちろん、霧島の自然をいつもより身近に感じられそうだ。

→DECONをもっと知りたい

 

「行く先々の人たちも温かくもてなしてくれて、身も心もデトックスできた旅でした。大好きな釣りも堪能できたし、移動中の景色も本当に美しかった。霧島のみなさん、ありがとうございました」——半田悠人

 

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