いじめ、ドラッグ、性について......学園が舞台の「社会派ドラマ」が伝えたかったこと
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
『3年B組金八先生』放送開始
数多ある学園ドラマのなかでも、シリーズの数や放送回数&年数、多くのスピンオフ作品の展開などで他を圧倒する人気作『3年B組金八先生』。
1979年の今日10月26日は、「TBSテレビ」系列にてその第一回が放送された記念すべき日です。
俳優・武田鉄矢演じる、坂本龍馬に心酔する九州・博多出身の国語教師・坂本金八。東京の北東エリアを学区とする「区立桜中学校」(※)の3年B組の担任を務める通称“きんぱっつぁん”と生徒たちが繰り広げる、笑いあり、涙ありの学園ストーリーは、2011年の最終話「ファイナル/最後の贈る言葉」まで、なんと42年にわたって愛され続けました。
いまだ名作として語り継がれるこのドラマのポイントは、中学校を舞台にしながらも、さまざまな社会問題や時代時代のトピックに鋭く切り込んでいる点。
校内暴力、家庭内暴力、若くしての妊娠や出産、受験戦争、ドラッグ問題、いじめ、ひきこもりや不登校、モンスターペアレント、広がる貧困に差別、ネット社会の闇、そして、LGBTQ......。
「歩く」という字は「少し止まる」と書きます
これは第1シリーズの18話で、金八先生が生徒にかけた言葉です。
SNSやインターネットの普及により、否が応でも溢れんばかりの情報の波のなかで日々を送らなければならない現代。
もしも波に飲まれ、溺れそうになったなら、自分にとって、そして社会にとって何が“正しいこと”なのかを立ち止まって考えてみることも、今は必要なのかもしれません。