珍奇な「アンモナイト」が、アレにしか見えない!!
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
化石の日
2017年に国際古生物学協会が「国際化石の日」を10月の第2週の土日として制定したことを受け、日本古生物学会は10月15日を「化石の日」と定めました。
じつはこの日、日本の古生物学界においてもかなり重要な一日だそうでして。
というのも、1904年、当時の東京帝国大学の大学院生であった矢部長克理学士が、北海道留萌郡小平町で白亜紀の地層から発見したアンモナイトの化石「ニッポニテス・ミラビリス」が、新属新種として論文発表された日。で、この発見がその後の日本の古生物学発展の契機になったんだそう。
さて、舌を噛みそうな「ニッポニテス・ミラビリス」ですが、奇妙な形をしていることで世界的にも有名な珍奇なアンモナイト。一般的にアンモナイトといえば、渦巻き模様ですよね。それを学術的には「正常巻アンモナイト」と呼ぶそうです。
ところがこのニッポニテスは「異常巻アンモナイト」と呼ばれるように、その姿がちょっと異常。いや、かなり独特なんです。例えるなら、ウ〇チのそれというか。
不規則にも思えるその形ですが、研究から成長過程で左らせん、平面、右らせんの巻き方を交互にくり返しながら成長していることが分かってきました。珍奇な殻のカタチには、じつは数式で表現できる規則性があったんです。
独特なカタチのニッポニテス・ミラビリスは、国立科学博物館をはじめ、伊豆アンモナイト博物館(静岡県)、中川町エコミュージアムセンター(北海道)などで所蔵しているようなので、気になる人はぜひ実物を見に行ってみては?