永遠不滅の化学物質「PFAS」を破壊する方法は、簡単だったらしい

「永遠の化学物質(Forever Chemicals)」と呼ばれている「PFAS」をご存知だろうか——?

この物質、バクテリアに分解されないし、焼却もできないし、水で薄めるのも不可能。また、土に埋めると土壌に浸出してしまう。破壊方法がないことから、上述の通り「永遠の化学物質」なんて名がついたんだとか。

「PFAS」はその特性から焦げ付き防止機能のある調理器具ウォータープルーフコスメなどに使われるが、じつは有害な物質。健康や環境に悪影響を与えるが分解方法がないとして、世界中で社会問題になっているんだそう。

しかし、そんな“無敵”と思える化学物質を簡単に破壊する方法を、米ノースウェスタン大学が発見した。

なんでも、石鹸や洗剤などの原料として使われる苛性ソーダと「PFAS」をジメチルスルホキシドの中で加熱するだけで、無害化できたらしい。

詳細を紹介すると専門的な内容かつ膨大な量になるため割愛するが、今回発見された方法は一般的な分解プロセスとは異なるんだそう。これまで400℃で「PFAS」を熱するなど大がかりな実験が行われてきたが、破壊に要したのは低温かつ安価な方法であったらしい。

だが、安心するのはまだ早い。今回破壊できたのは、1万2000以上ある「PFAS」のうちのわずか10種類ほどなんだとか。残り1万1990種破壊術を見つけるべく、化学者の挑戦は続く——。

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