睡眠時の“アロマ”に「記憶力向上」効果アリ……!

寝る前に、部屋でアロマを焚いている人に朗報だ。

先日「Frontiers of Neuroscience」で発表された論文で、「睡眠中に心地よい香りを吸い込むことが、記憶力の劇的な向上に関連している」という研究結果が示された。

研究では、認知能力が正常な人々に対して6ヵ月の期間、毎晩2時間ほどエッセンシャルオイルの香りを嗅いだ被験者と、わずかな量の香りしか嗅がなかった被験者を比較。その結果、前者のグループの方では記憶が226%改善したという結果に。

また、MRIを使用した脳の活動状況を調べると、前者のグループでは、年齢とともに衰えることが一般的な「左前頭束(記憶と認知に関連する脳の領域)」の機能改善も確認されたという。

一方で、アルツハイマー病の初期症状としても、嗅覚障害が発症することが近年の研究では分かっている。「我々は嗅覚を強化するだけでも、脳機能が改善される可能性がある」と研究をリードしたカリフォルニア大学アーバイン校名誉教授のマイケル・レオン博士は語った。

人間の記憶と嗅覚は、かなり深いところで繋がっていると考えて間違えなさそうだ。

猫を飼っている私は、「アロマ・ディフューザー(いつも発音に難儀する……)」を日常的に使うことが難しいんですよね……。なので、クールな友人の部屋に訪れて、オシャレなディフューザーなんかを見ると、いつも羨ましくなります。

そんなことは置いといて、嗅覚と人間の記憶力が深く結びついているという話はとても興味深いです。近頃は、集中できるBGMに加えて、アンビエント・ライトなどで作業に最適な光調整をしてくれるオフィスなんかも増えていると聞きます。聴覚、視覚に加えて、嗅覚のことまで考えられた“最高に集中できる空間”なんてもので作業ができたら、生産性はかなり高まるんじゃないでしょうか。

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