繊維リサイクル問題に一矢報いる！「アレ」を用いたシンプルかつ環境に優しい技術

ポリエステルリサイクルに、革新──。コペンハーゲン大学のチームが炭酸アンモニウムを用いた環境に優しい新技術を発表した。

この記事の要点

 

• コペンハーゲン大学の化学チームが、炭酸アンモニウムを用いたポリエステルの環境に優しいリサイクル方法を開発。
• ポリエステルと綿繊維を160度で24時間加熱し、綿を保護しながらプラスチックを効果的に分解。
• この新手法は産業規模での実用化に向けて検討中で、テキスタイル産業の持続可能性向上に寄与する。

 

ご存知ポリエステルは、プラスチックと綿の混合物で、衣類から家庭用品まで様々な製品に使用されている。年間約6000万トンが生産されているそうだが、リサイクルされるのはわずか15％ほど。残りの大部分が廃棄場や焼却炉に送られ、炭素排出を助長している結果に。現在のリサイクル方法では、綿繊維の損失がネックな問題となっている。

こうした状況に、コペンハーゲン大学の化学チームが、ポリエステルのリサイクルに画期的な方法を提案した。それは、「炭酸アンモニウム」を使用してポリエステルをその単量体（モノマー）に分解し、同時に綿を回収するもの。

同チームは、非毒性溶剤と炭酸アンモニウムを使用してポリエステル素材を160度セルシウスで24時間加熱することにより、プラスチックと綿繊維を分離する、シンプルかつ環境に優しい方法を発見。

この過程で、炭酸アンモニウムはアンモニア、二酸化炭素、水に分解され、アンモニアと二酸化炭素がポリエステルの選択的な分解反応の触媒として働くという。また、反応によりポリエステルが効果的に分解され、綿繊維が保護される仕組みだ。

研究者らは現在、業界でのテストに向けて話し合いを進めており、この技術によるテキスタイル業界の持続可能性やリサイクル率の向上は、非常に期待できそうだ。

※本記事はGeneraitve AIを一部活用して制作しております。