すべての始まり「スーパーマン」初登場コミックがオークションに。その落札額は……?
先日4日、「スーパーマン」が初めて登場した漫画本『アクション・コミック』の第1号がオークションにかけられ、コミックにおいて史上最高額となる600万ドル(約9億円)で落札されたことが判明。
約9億円が意味するもの
そして、その文化的価値
© astra.news.network/Instagram
米老舗オークションハウス「ヘリテージ・オークション」が競売を手がけた同アイテムは、バラバラのページ1枚ですら6万ドルの価値があると言われる特別な号。にもかかわらず、今回出品されたアイテムは色彩が豊かで、非常に綺麗な状態を保っていたようだ。
オークション関係者によれば、未修復で同状態のものは他に2冊しか存在しておらず、当初の印刷分はわずか100部しか現存していないとのこと。
これだけでも相当な希少価値が伺えるが、同社のバリー・サンドバル副社長の以下のコメントからもその文化的価値をうかがい知ることができる。
「スーパーマンと『アクション・コミック』の第1号がなければ、はたしてコミックの黄金時代があったのか。また、メディアが今日のようなものになっていたのかは誰にもわからない」。
大袈裟な表現ではなく、当時わずか10セントで発売された第1号が何らかの手違いで発行されていなかったとしたら……私たちに「ヒーロー」という概念すら生まれず、あらゆるポップカルチャーが存在しない世界線になっていたかもしれない。
ひとつの大衆文化を築き上げた先駆けとも言えるアイテムを所有できるとなれば、600万ドルという値段もあながち妥当なのかもしれない……。
Top image: © Hulton Archive/Getty Images