プラントベース食品の信頼性を高める新認証制度「P-LAB」が3月からスタート

植物由来の食品が広がる中、消費者が「本当に信頼できるプラントベース食品」を選ぶ手助けとなる新たな制度が誕生する。

一般社団法人Plant Based Lifestyle Lab(P-LAB)は、2025年3月1日より、日本初となるプラントベース食品の認証制度を開始する

健康意識の高まりや環境への配慮から、近年、プラントベース食品の市場は拡大している。しかし、従来の食品と異なり明確な規格がないため、消費者が「どこまで動物由来成分を含んでいないのか」「信頼できる原材料なのか」といった点を判断しにくい状況が続いていた。

この問題を解決し、消費者にとって分かりやすい基準を設けることを目的として、今回の認証制度が発表された。

P-LABの代表理事である田中康輔氏は、「この認証制度を通じて、消費者が安心してプラントベース食品を選べる環境を整え、持続可能な社会の実現に貢献したい」と語る。

認証を取得した製品には専用のロゴマークが付与されるため、消費者は一目で「信頼できるプラントベース食品かどうか」を判断できるようになる。

© 一般社団法人Plant Based Lifestyle Lab

プラントベース食品認証ロゴマーク

認証制度の特徴と取得のメリット

この制度は、「完全なヴィーガン食品のみを認証するわけではなく、動物性原料を減らした商品も対象とする」点が特徴。

つまり、100%植物性の製品だけでなく、乳製品や卵の使用量を極力抑えた食品も一定の基準を満たせば認証を受けられる。消費者の多様なニーズに対応しながら、より多くの食品メーカーがプラントベース食品市場に参入しやすくするはずだ。

さらに、認証の審査は第三者機関が行うため、企業の自己申告ではなく、公正な基準に基づいた評価が行われる。これにより、消費者がより信頼できる情報をもとに食品を選択できるようになる。

認証を取得することで、企業は「プラントベース食品を求める消費者へのアピール」が可能になるだけでなく、製品のブランド価値向上にも繋がる。

特に、健康志向の高い消費者層や環境に配慮したライフスタイルを重視する層に向けたマーケティング戦略において、新たな武器となるだろう。

申し込み方法と今後の展望

認証の申請は、まず2025年はP-LAB加盟企業とその関連企業の商品を対象にスタートし、2026年以降、一般の企業にも門戸を開く予定とのこと。

また、今後認証された商品が上市した際には、P-LABのウェブサイトでも商品情報を公開していく予定だという。

企業は、P-LABの公式ウェブサイトまたは認証事務局(certification@pbl-lab.net)を通じて申し込みができる。

今後、プラントベース食品市場がさらに拡大する中で、この認証制度が「信頼性の証」として定着すれば、消費者の選択肢も広がり、より健全な市場形成につながるはず。

食の未来を支える新たな仕組みとして、今後の進展に期待しよう。

Top image: © 一般社団法人Plant Based Lifestyle Lab
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