「プラントベース」とは?ベジタリアンやヴィーガンとの違いは?

「プラントベース」とは、植物由来の食べ物を中心とした食事法のこと。

今、健康志向の高まりからプラントベースの食事法を取り入れる人が増えてきています。

ここでは、プラントベースの定義に触れたうえで、混同しやすい「ベジタリアン(菜食主義者)」や「ヴィーガン(完全菜食主義者)」との違いについて解説。最後に、注目したいプラントベース食品をご紹介します。

まずは、プラントベースの語源や定義について確認していきましょう。

プラントベースとは?

野菜の写真
©iStock.com/sveta_zarzamora

プラントベースの定義

「プラントベース」とは、英語で“植物”を意味する「plant」と“由来”を意味する「base」から成る言葉。日本では「プラントベース=植物由来の食事法」として認識されています。英語表記は「plant-based-diet」。

ハーバード大学医学大学院が運営する情報サイト『Harvard Health Blog』によると、プラントベースは次のように定義されています。

Plant-based or plant-forward eating patterns focus on foods primarily from plants. This includes not only fruits and vegetables, but also nuts, seeds, oils, whole grains, legumes, and beans. It doesn’t mean that you are vegetarian or vegan and never eat meat or dairy. Rather, you are proportionately choosing more of your foods from plant sources.

 

<直訳>プラントベースやプラントフォーワードという食事パターンは、主に植物を原材料とした食品に焦点を当てています。これには、果物や野菜だけでなく、ナッツ、種子、油、全粒穀物、豆類、豆も含まれます。肉製品や乳製品をまったく食べないベジタリアンやヴィーガンとは違います。より多くの植物由来の食べ物を選択しているということです。

つまり、プラントベースを実践する人は、動物性由来の食品を口にすることもあるということですね。

プラントベースの歴史

「プラントベース」という用語を栄養学の世界に導入したのは、1980年代にアメリカの生化学者コリン・キャンベル博士と言われています。博士は、健康に焦点を当てた低脂肪、高繊維、植物ベースの食事(プラントベース)を呼びかけた最初の人物として知られています。

ベジタリアンやヴィーガンとの違い

プラントベースは植物由来の食事法と紹介しましたが、ベジタリアンやヴィーガンとはどのような違いがあるのでしょうか。

一般的にベジタリアン(菜食主義者)は、肉魚類、動物性食品などにを口にしない人のことを言います。ベジタリアンのなかでも、卵や乳製品、はちみつ、貝類、出汁などのエキスを許容するかどうかは人によってスタイルや思想は異なるため、厳格に定義することは難しいのが現状です。

また肉類は口にせず、魚介類は口にする人は、「ペスカタリアン」とも呼ばれます。

一般的にヴィーガン(完全菜食主義者)は、食事にとどまらず衣類や日用品に至るまで、一貫して動物性のものを取り入れないライフスタイルを実行する人のこと。プラントベースやベジタリアンが主に食事法に焦点を当てているのに対して、ヴィーガンはそのライフスタイル全域に及びます。

ただベジタリアンとヴィーガンに共通しているのは、根底にあるのが思想ということ。動物愛護や環境保護、宗教など、日常生活を支える考え方の軸となっているのです。

一方、プラントベースは「痩せたい」「ヘルシーな食生活を目指したい」など、健康上の理由で取り入れる人が多くなっています。近頃は環境保護や動物愛護の観点から実践する人も。その目的や実践方法はさまざま。プラントベースに厳格なルールはなく、だれでもそれぞれの目的に沿って、自由に取り入れることができるというのが特徴です。

プラントベースのメリット

ダイエット効果

植物性の食品は動物の食品に比べ、カロリーが低い傾向があるので、ダイエットに効果的であるといわれています。腸内環境が悪いと代謝が悪くなったり、腸内で糖質が吸収されやすくなります。野菜に含まれる食物繊維には、腸内環境を整える働きがあるので、ダイエット効果も期待できるといことです。

病気の予防

植物性食品に多く含まれるミネラルは、身体機能の維持・調整に不可欠であり、カリウムは塩分の排出をサポートしてくれたり、高血圧の予防に役立つそう。また、脳卒中や心臓病、がんにかかる確率が低いくなるというデータも出ているようです。

環境負荷の軽減

人間が食べるための家畜をを育てる際には、メタンガス・二酸化炭素の排出や水質の汚染を避けて通ることができません。プラントベースのライフスタイルに切り替え、肉を消費しない生活を送ることで、家畜量が減り、環境への負担も軽減されることが期待できます。

今、プラントベースが注目される理由

©iStock.com/Foxys_forest_manufacture

今、プラントベースが注目されている理由は2つあると考えられます。

1つ目の理由は、健康志向の高まりです。近年、ジムやお家でトレーニングをする方やオーガニック食材を選ぶ方など、ヘルスケアを意識した生活をする方が増えています。

特に新型コロナウイルスのパンデミック以降は、いままで外で過ごしたり、人と交流したりするために使っていた時間を自分の健康のために使うようになった方も多いのではないでしょうか?実際、日本における健康志向の人は増加しているというデータも出ています。

2つ目の理由は、環境問題に対する意識の変化です。サステイナブルな考え方に基づいたガイドラインを公開したり、環境に優しい製品の開発に取り組む企業も増えています。

また、個人レベルでも地球温暖化による異常気象など、環境問題を身近に感じるように。環境問題への取り組みの一環として、プラントベースをライフスタイルに取り入れ、地球のためにできることをやっていこうと行動する方も増えているようです。

注目のプラントベースフード

こちらでは、おさえておきたい注目のプラントベースフードをご紹介。

01. モスバーガーの「ハンバーガー」

まずは日本で今年発売されたハンバーガーからご紹介。日本生まれのバーガーチェーン「モスバーガー」の「MOS PLANT-BASED GREEN BURGER<グリーンバーガー>」は野菜と穀物だけで作られた代替肉バーガーです。コンキャクや甘酒といった「え?ハンバーガーに?」という食材を隠し味に使ったこだわりのハンバーガー。店舗限定なので、お試しの際は公式サイトをチェック!

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02. 台湾発!植物性「インスタント食品」

台湾のファミリーマートでは、植物性ポークを使った「レンジでチンするだけ」の商品が人気を集めているそうです。その内容はタイ風「ガパオライス」と韓国風「ジャージャー麺」の2種。菜食主義といえば欧米をイメージしますが、アジアでも人気を集めているようです。

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03. ナッツからできた「アイスクリーム」

アイスクリームといったら、生クリームや牛乳、卵と動物性の製品から作るもの。でもこちらのアイスクリームは、2種類のナッツで作られています。ナッツにはビタミンEは血流改善や代謝を高める効果があるといわれているので、ダイエット中の方にもオススメです。抹茶やカシスなどお好みのテイストにアレンジしても◎。

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04. 肉を使わない「ジャーキー」

肉を使わないジャーキーなんて想像もできない......というのが正直なところ。では一体何で代用しているのかというと、その答えは「ココナッツ」。しかも、調理法はお肉に似せていくのではなく、スパイスでマリネして乾燥させるだけだというから驚きです。スイーツのイメージが大きいココナッツがどのようにおつまみに変わっているのか、ぜひ食べてみたい商品です。

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Top image: © iStock.com/zeljkosantrac

まとめ

以上、プラントベースについて解説しました。ここで言いたいことは、健康維持や環境保護のためにプラントベースをはじめようということではありません。

多様化するライフスタイルのなかに、プラントベースという食事法もあるということをまずは知っていただくことで、ご自身の選択肢が広がったり、周囲への理解が深まることにつながれば幸いです。

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