若者の38%は小学生で美術館デビュー、国立アートリサーチセンターが調査結果を公開

国立アートリサーチセンター(NCAR)は、2024年度に実施した「美術館に関する意識調査」および、新たに実施した「若年層における美術館やアート全般に対する意識調査」の結果を公開した。

これらの調査から、若年層が美術館に初めて訪れる年齢やきっかけなどが明らかになった。

若年層の美術館初来館は「6〜12歳」が最多

2024年に新たに行われた「若年層における美術館やアート全般に対する意識調査」は、15歳から25歳の男女1,800人を対象に実施されたもの。

調査結果によると、「初めて美術館に来館した年齢」として最も多かったのは「6〜12歳(小学生)」で38.1%を占めた。次いで「分からない・覚えていない」が23.2%、「13〜15歳(中学生)」が13.8%と続いている。

また、初めて来館したきっかけとしては、「家族や親に連れられて行った」が52.4%と半数以上を占め、最も高い結果となった。次いで「学校の授業や課外学習で行った」が18.6%だった。

© 独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター

アートへの関心と今後の活用

同調査では、「美術やアートへの興味・関心」についても尋ねられている。

「美術作品やアート作品を鑑賞することが好きだ」と回答した人は14.1%、「好きな美術作品・アート作品がある」は13.3%だった。

一方で、「当てはまるものはない」という回答が57.3%と最も多かった。

これらの調査結果は、美術館関係者などが広く活用できるよう、NCARの公式ウェブサイトで一部が公開されている。

© 独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター

継続調査も実施

NCARは、2015年から継続して「美術館に関する意識調査」も実施している。

こちらは関東・関西の20代から70代を対象とし、来館頻度や情報収集の方法、美術館に求められる施設やサービスなどについて回答を集計しているもの。

NCARは今後も、「アートをつなげる、深める、拡げる」をミッションに、美術館活動全体の充実に寄与する活動に取り組んでいくとしている。

2024年度「美術館に関する意識調査」

「若年層における美術館やアート全般に対する意識調査」概要

調査方法

インターネット調査(民間調査会社の保有するアンケート調査モニターを利用)

調査エリア

関東1都3県(東京、千葉、神奈川、埼玉)

関西2府4県(滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫、和歌山)

調査名称

美術館に関する意識調査

若年層における美術館や

アート全般に対する意識調査

調査対象

20~79歳男女

(スクリーニング調査:8,000サンプル、本調査:1,000サンプル/各エリア)

15~25歳男女1,800人(高校生以上)

※「美術館に関する意識調査」の回答者除外

調査期間

・スクリーニング:2024年10月3日(木)~10月8日(火)

・本調査:2024年10月10日(木)~10月15日(火)

本調査:2024年8月5日(月)~8月8日(木)

※スクリーニング調査なし

URL

https://ncar.artmuseums.go.jp/reports/socialcooperation/awarenesssurveys/themedreports/post2025-2516.html

https://ncar.artmuseums.go.jp/reports/socialcooperation/awarenesssurveys/surveyfindings/post2025-2622.html

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