スマホで光並みの高速インターネットが実現!驚異のスピード「1Tbps」
先日、NTTドコモがLTEの1.5倍のスピードとなる「PREMIUM 4G」が3月末から開始することを発表したばかり。そんな中、早くも更に高速を行く「5G」の通信テストに成功したという。
スマホでも
光回線レベルの速さが実現!?
発表を行ったサリー大学はロンドン郊外のサリー州にある総合大学で、産業や医療、社会政策に至るまで生活に直接価値をもたらす、革新的な研究に定評がある。
そしてサリー大学の中には、第5世代携帯電話「5G」の研究を目的とした機関、5Gイノベーションセンター(以下:5GIC)が設置されている。ラヒーム教授は同大学教授であり、5GICのセンター長でもある。彼は「世界で初めて5G技術を駆使した通信速度1Tbps超えの高速通信技術の開発に成功した」と発表したのだ。
「1Tbps」って
どのくらい凄いの?
ラヒーム博士はこう述べている。
「我々はモバイル通信におけるブレイクスルーとなるような技術を現在10個以上開発しており、そのうちのひとつが1Tbps超えの高速モバイル通信を可能にしました。1Tbpsという数値は光ファイバーでの通信と同じレベルですが、我々の技術ならばそれがモバイルで可能になります」
つまり、皆が手にしているスマホで光回線並みのインターネット環境が整うというのだ。NTTドコモが発表した「PREMIUM 4G」が225Mbpsなので、1Tbpsといえばその約4,400倍の通信量となるのだ。光回線並みというのも頷ける。
いつ頃、使えるの?
今回の5G通信技術は、大学内で100m離れた端末同士でテストを行った。実際の環境下で商用展開が可能かは定かになっていない。ただ、ラヒーム教授はこう続ける。
「5Gにとって重要なのは、将来どんなアプリケーションが使用されるようになるのかです。2020年や2030年にどんなアプリケーションが使用されるようになるかは分かりませんが、低レイテンシー(※レイテンシーとは待ち時間、つまり低レイテンシーとは待ち時間が少ないということ)であることが望まれるでしょう。エンド・ツー・エンドのレイテンシーを1ミリ秒未満にまで抑えられれば、我々の新技術が4Gでは実現不可能だったアプリケーションを使用可能にするかもしれません」
彼は5G技術を大々的にリリースすることよりも、将来的なスマホアプリの可能性を広げたいと考えているのかもしれない。まだまだ、進歩の余地がありそうで楽しみだ。