日本には、卵が産めずに死んでいく「ウミガメ」がたくさんいることを知っていますか?
近年、愛知県の南に位置する表浜海岸では、産卵に訪れたウミガメが波消しブロックのくぼみにはまり、身動きが取れず死んでしまうという事故が度々起こっている。
表浜海岸は、愛知県渥美半島の伊良湖岬から静岡県の浜名湖までの約50kmにわたる長浜。自然豊かで、古くからウミガメが産卵に訪れる場所として有名であった。
しかし、海岸の人工化による海岸の変化により、ウミガメたちの産卵までもが困難になってきているという。
産卵のために砂浜に上陸したウミガメはどんどん奥へ進む。けれど、中程には波消しブロックが設置されているため、東西に連なるブロックの隙間を抜けて行かなければならない。
だが、100kg近いウミガメの体でそれを乗り越えることは困難。行く手を阻まれた彼らは、何度も迂回しようと試みたり、延々と続くブロックに沿って何時間も移動したりせざるを得ないのだ。
そうして最悪の場合、ブロックの窪みにはまり、死に至ってしまうウミガメも少なくないのである。
この問題を解決すべく立ち上がったのが、NPO法人表浜ネットワーク。現在、理事長の田中雄三さんをはじめとし、ウミガメが産卵しやすい砂浜作りを試みている。その資金を、クラウドファンディングサイト「READYFOR」で募っている。ウミガメの命を守るために、ぜひ、協力をお願いしたい。