「ポカリを飲むと酔いやすくなる」ってホント? 大塚製薬に聞いてみた
「ポカリスエットを飲むとお酒に酔いやすい」
この噂、聞いたことある人も多いでしょう。お酒を飲んだ後、コンビニでポカリを手に取ったところ「アルコールがまわっちゃうよ」と言われたことがある人だっているかもしれません。それほど有名な噂です。
なるほどたしかに、ポカリスエットと言えば水分を体内に素早く吸収するイメージ。となると、アルコールの吸収も早くなるのでは? と想像は膨らみます。
なんて素人が考えても仕方ない! ポカリスエットの発売元である大塚製薬に直球でぶつけてみたところ、意外な答えが……。
Q:ポカリスエットを飲むとアルコールが早くまわるって本当ですか?
「ポカリスエットを飲むことで、お酒に酔いやすくなったり、アルコールが早くまわるというのは、誤解です」
質問に対する大塚製薬の正式な回答です。ここまでは誰もが、そうだよな〜といったところでしょう。まあ普通に考えて、そんなに危険な飲み物がここまで一般に流通して、長い間愛飲されるわけありません。意外なのはその後の話です。
「むしろ、ポカリスエットはお酒を飲んだ時こそ、飲んでもらいたい製品なんです」
運動時にポカリという人はいますが、飲酒後にポカリを一杯というのはあまり聞きません。
なぜ、飲酒後にいいのか? そこにはポカリスエットのスゴイ機能が隠されていました。ここからは、その機能をまとめて紹介していきましょう!
飲酒後に注意したいのは、ズバリ「脱水状態」
過度なアルコール摂取が、さまざまな健康障害を引き起こすのは周知の事実。一方、自分では適量と思って飲んでいても、注意したいのが脱水状態です。
よくお酒を飲んだ後、喉が乾くことってありませんか? あれはアルコールの利尿作用によって、体内の水分が大量に排出されることなどが原因。ビールを1000ml飲んだことで、1100mlの尿が出た……という試験データもあるぐらいなんです。つまり、飲むアルコール量が少なくても、尿として体外に出る水分量のほうが多くなることだってあるわけです。
たいていの人は、飲酒時に酔っているかどうかを気にしていますが、酔っている時はもちろん、自分では酔っていないという時でも、脱水状態には気を配るべきなのです。
「体の水」に近いからこそ
補給もスムーズに
補給もスムーズに
ポカリスエットのHPには、「水よりも、ヒトの身体に近い水」と掲載されています。
よく言われる通り、人間の体の約60%は水でできています。ポカリスエットは、ナトリウムなどのイオン(電解質)を体液に近いバランスで含んだ健康飲料。つまり、体を作っている水に近いので、利尿によって失われた水分を素早く補給できるわけです。
お酒を飲んで、喉が乾いた時には水をたくさん飲むといいと言われていますが、ペットボトルの水よりもポカリスエットのほうが水分補給がスムーズにできます。
ちなみに運動や夏の暑さなどによる発汗で水分が失われた場合でも同じ。厚生労働省と日本体育協会が熱中症対策として推奨する飲料の塩分濃度は0.1〜0.2%。これは100mlの水に対して、40〜80mgのナトリウムが含まれている計算になります(※)。そして、ポカリスエットは100ml中に49mgのナトリウムを含んでいます。
飲酒後の脱水状態に、熱中症対策に、ポカリスエットがいいというのは、同じ話なんですね。
※平成21年6月発表、厚生労働省「職場における熱中症の予防について」より
飲んだ後の
キープ力もすごい!
キープ力もすごい!
こんな試験データもあります。
健康な成人男性12名が、水とポカリスエットを飲んで2時間安静に座った後、体内に残ったそれぞれの割合は水が約38%、ポカリスエットが約57%でした(※)。
数字が示す通り、ポカリスエットは、水に比べて体の外に排出されにくく、長い時間体を潤してくれます。これも理屈としては、水分補給と同じ。体液に近い組成だからこそ、体に吸収されることで、結果体内でその水分をキープすることができるのです。
飲酒後・運動後だけでなく、飲酒前・運動前に飲んでおくのもオススメできそうです。
※『Doi T,et al:Avlat Space Environ Med(2004)』を改編
知ってた? 飲酒後に無料で水分補給「ポカリタクシー」
飲酒後にポカリスエットがオススメ、というのは、現在少しずつ浸透しつつあります。例えば、今年の1月21日〜2月20日まで行われたキャンペーンでは、日本交通タクシー60台とポカリがコラボレーション!
コラボタクシーでは表示灯がポカリ型なのに加えて、乗車すると車内のタブレットでポカリスエットのCM動画が。それを最後まで見ると「1本飲む!」ボタンが表示され、乗務員からポカリスエット500mlペットボトルがプレゼントされるという、なんともユニークな取り組みでした。
飲酒後は、ポカリ。脱水状態を防ぐために、あらためて覚えておきたいところです。