「海洋ゴミ」からつくられたユニフォームを、超名門クラブが着用
「More than a Club」
これは、FCバルセロナが掲げる由緒あるスローガン。「クラブ以上の存在」であることを意味するこの標語は、決してピッチ内だけに収まらない彼らの社会的影響力を巧みに言い表していると思う。
このスローガン自体はあくまでもFCバルセロナのもの。しかし、単なるクラブ以上の存在価値を示しているという意味では、レアル・マドリードやバイエルン・ミュンヘンだってそうだろう。たとえば、両クラブはこんな方法で世界の環境意識を高めようとしている。
スニーカーに続いて
ユニフォームを製作
バイエルン・ミュンヘンのMFシャビ・アロンソが身に纏っているのは、モルディブ沿岸の清掃活動で回収されたプラスチックゴミをリサイクルして作られたユニフォーム。海洋保護団体「Parley for the Oceans」とパートナーシップを結び、漁網やペットボトルからスニーカーを製造するなど環境保全活動に力を入れているadidasが開発したものだ。
特筆すべきは、これがコンセプト品にとどまらず、11月5日に行われたリーグ戦で実際に着用された点。
一方レアル・マドリードは、11月26日に行われるリーグ戦でこの限定ユニフォームを着用する予定だ。
DFマルセロは、「僕はリオデジャネイロで育ったから海とは離れられない。このプロジェクトを通して、愛するクラブが海を綺麗に保つことに貢献していることを知れて嬉しいよ」とコメントしている。
環境に配慮した方法でプリントしているため、ロゴやエンブレムは、従来よりもかなり薄い。実際に着用した試合の映像を見たが、ほとんど無地の赤に見えたほど。
adidasとParley for the Oceansの協働を示すタグも。
ちなみに、この特別ユニフォームは日本未発売なのでご注意を。
スポンサー契約があるとはいえ、世界的名門クラブを巻き込んだ今回のプロジェクトからは、環境問題に真摯に向き合うadidasの“本気度”がひしひしと伝わってくる。