自由を奪われた奴隷たちが、自由にクリエイションした料理

トマト、オリーブ、鶏肉などを炒めた上にチーズをのせてオーブンで焼き上げる…こうつくり方だけ聞くと、南欧料理を想像してしまう。けれどこれはベネズエラ沖合のカリブ海に浮かぶ小さな島、アルバ島の郷土料理。なんでも奴隷となった人たちが考案したレシピだとか。

400年以上前、アルバ島はじめカリブ海の周辺諸島は、オランダに占領されていました。遠く離れたオランダから連れてこられた奴隷たちがカリブの島々で暮らしていたようです。

この「ケシ・イェナ」は、奴隷たちに与えられた残りもののチーズをアレンジした料理が原型だと言われています。やがてそれが少しずつ洗練されていき、現在のケシ・イェナに。本来はエダムチーズを使った料理ですが、ゴーダチーズとも相性◎。

〈材料〉
鶏むね肉:1枚
にんにく:1かけ
玉ねぎ:1/2個
ピーマン:1個
たまご:1個ゴーダチーズ:100g
オリーブオイル:大さじ1
塩こしょう:適量

A トマト水煮缶:1缶(400g)
A 輪切り唐辛子:小さじ1/2
A オリーブの実:6粒

 〈つくり方〉

にんにく、玉ねぎ、ピーマンをみじん切り、鶏むね肉はすこし塩をすり込んでからひと口サイズのそぎ切りに。フライパンにオリーブオイルとカットした野菜を入れ、玉ねぎが透きとおるまで中火で炒めます。さらに鶏むね肉とAを加え、水気がなくなるまで煮たら、塩こしょうで味をととのえましょう。耐熱容器に移し、溶いた卵をまわしかけたら、スライスしたゴーダチーズを散らし、200℃に予熱したオーブンで30分焼いてできあがり。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。