この夏みんなでダラダラ飲みたい「絶品リラックスカクテル」5選

友だちとまったり家飲み。なんてときに、ちょっとだけ工夫して本格的なカクテルをつくれたら楽しいはず!そこで、バーテンダーの世界大会で優勝した経験のある金子道人さんに話を聞いてみました。

金子 道人(かねこ みちと)

南アフリカで開催された世界大会「 World Class Bartender of the Year 2015」でグランプリを受賞。奈良で「LAMP BAR」を経営しながら、世界中で活躍している。

金子「ハードルの高さを感じるかもしれませんが、海外では冷蔵庫にあるものでサッとつくって家飲みしている人も多くて、もっと気軽なんです。それこそ自炊と同じ感覚で。分量も大体でいいんですよ」

え、そうなんですか!?とはいえ、なにから手を付ければいいのやらちんぷんかんぷん…。というわけで、だれにでもつくれるレシピを教えてもらうことに。

テーマは“簡単・リラックス”。金子さんには、日本発のリラクゼーションドリンク「CHILL OUT」を使ったカクテルをつくってもらいました。どれも絶品。ぜひ試してみて!

スポーツ観戦中に飲む定番をアレンジ!
『チルズカップ』

金子「これは、スポーツ観戦中によく飲まれている定番カクテル、ピムスカップをアレンジしたものです。ジンを、さっぱりした炭酸ドリンクCHILL OUTで割り、絞ったライムジュース、すりおろしたしょうがを入れます。氷を入れてかきまぜたら、スライスしたライムやしょうが、キュウリで飾り付け、チェリーとミントを添えます」

編集部「キュウリの香りがさわやかでおいしい!」

金子「香りがふわっとその場に馴染むようにひろがるでしょう?ボタニカルな感じで、夏の暑さを満喫しながら、のんびり飲むときに最適です」

金子「具材を飾りつけるときに、キュウリをピーラーで薄切りにして、カトラリーなどでグラスに貼り付けていくと見栄えがよくなりますよ」

金子「バニラビターズ(カクテルに香りなどをつけるために数滴加えるリキュールの一種)を数滴入れて、ほんのり甘い香りをくわえると、さらにおいしくなります」

カラッと晴れた日に合うパワー型カクテル
『ミントジュレップ』

金子「アメリカで開催されている世界最高峰のG1レース、ケンタッキーダービーでは、ダートレースを見ながら、ドライな暑さのなか、シルバーのマグに注いだミントジュレップをグイグイ飲むのが人気なんですよ。もちろんグラスでも。バーボンベースで、濃いめにつくるのがおすすめです」

編集部「モヒートが好きな人なら大好きな香りと味ですよね。ミントとバーボンの香りがたまりません!」

金子「マグにミントをバサッと入れて、バーボンを注ぎましょう。絞ったライムジュースとガムシロップを少し入れたらシェイク。CHILL OUTで割って、氷を入れればできあがり。シェーカーがないときは、フタ付きの空き瓶などで代用してみてください」

金子「シェイクするときに、アンゴスチュラビターズというカクテルによく使う苦みの強い薬用酒を数適入れると、味がグッと引き締まります」

自宅で女子会するときのおもてなしに
『チルアウトフィズ』

金子「これは、ラモスジンフィズというレシピを簡単にしたもの。ミルクとレモン、卵白を使ったカクテルで、アルコールがまろやかになるんです」

編集部「ヨーグルトみたいでおいしいです。パスタをチェリーに挿すアイデアも斬新!」

金子「そこにあったのでなんとなく(笑)。ありもので、こういう遊びを考えるのも楽しいですよね」

金子「シェイカーに、ジン、ミルク、卵白、絞ったレモンジュース、ガムシロップ、氷を入れてシェイク。網でこしながらグラスに注いで、CHILL OUTで割ります」

金子「バニラビターズを2適ほど加えると、見栄えと香りがぐっとよくなります」

どこでも簡単シェアカクテル
『パンチサーブ』

金子「海外のバーには常備してあることも多い定番メニューです。最初にパンチサーブを飲んで、お店のスタンダードとなる味を確かめてから、次になにを飲むかを考えることもあるんです」

編集部「みんなで飲むシェアカクテルとしてもいいですよね」

金子「りんごやオレンジ、ライムなどのスライスしたフルーツをボウルに入れて、赤ワイン1本と、ペットボトルの紅茶(無糖)を1本(500ml)、CHILL OUTを3本ほど、ドバっと注ぎます。シロップで甘みを調整し、氷を入れてレードルでかき混ぜます。サラッと飲めますよ」

編集部「ものすごく簡単です。飲みやすくて、香りもフレッシュ!」

金子「ボウルの縁にカップをぶら下げて、それぞれセルフサービスで注いで飲んで楽しめます。アウトドアでも簡単につくれます」

ベランダに出て夕涼みするなら
『イン・ザ・ガーデン』

金子「ジャーカクテルって、微炭酸をつくるにはもってこいなんです。フタ付きだからシェイクできるし、ガスがちょうどよく抜けます」

金子「ジンに、オレンジのスライスと、ジュースを大目に加えます。レモンを少し絞り、マーマレードをスプーン2杯ほど入れて甘みを加え、CHILL OUT、氷を入れてシェイク。ゆっくりとフタを開けましょう。持ち手があると運びやすいので、外に出るときにも便利です」

編集部「ブルーベリーとディルのあしらいが素敵すぎます…」

金子「明確なレシピや分量を決めなくても、雰囲気でまとめていくだけでOK。同じジンベースのカクテルでも、器を升に変えて、大葉、すだちなどをつかえば、日本を意識したカクテルもつくれます。そういうふうに、いつも通りではないリラックスを演出する工夫も、大切だと思うんですよね」

新感覚のリラクゼーションドリンク
「CHILL OUT」って?

CHILL OUT(チルアウト)の説明を少しだけ。昨年日本に登場したばかりのドリンクで、エナジードリンクのような見た目だけど、気合を入れるのではなく、ひと息入れて落ち着こうというのがコンセプト。

アメリカでは450種類以上もあるほど人気があるリラクゼーションドリンクのひとつで、カフェインフリー。チルアウトという言葉には、“まったりしよう”という意味があります。

金子「暑い季節にピッタリな味で、カクテルにもよく合います。世界的なトレンドを見ても、よりナチュラルなレシピが主流になってきているので、落ち着きのある時間や状況を満喫しようという目的も含めて、相性がいいですよね」

主に販売されているのは、そのイメージとマッチしたアパレルショップ、サーフショップ、スケートボードショップ、レコードショップなどなど。そのほかナチュラルローソンの各店舗やヴィレッジヴァンガード、成城石井(一部店舗を除く)でも手に入るので、レシピを再現したくなった人は、ぜひ一度試してみてはいかが?